掲載日: 2022年2月16日
ここから本文です。
庄内平野の米づくりのためには、土地利用はどのようにしていますか。
今は、米の消費が減っているので、こうした状況に応じて計画的に米を生産し、また、田んぼの土地利用を高めるために、庄内平野だけではありませんが、田んぼを畑に変えて、大豆などの本格的な生産が始まってきています。田んぼで米が作れない分、ほかの作物を作って収入を得るのです。
田んぼを畑に変えないで、できるかぎり田んぼとして使う土地利用の方法もあります。
それは、家畜などのえさ向けの米です。つまり、「飼料用イネ」の生産です。イネのくきもイネに実った米も、まるごと家畜のえさ(飼料)として利用するということは、田んぼの土地利用を高めて、飼料の自給率向上することにつながるので注目されています。
米は、ふだん食べているように「つぶ」のままのほかに、粉にしてだんごやお菓子などに加工されます。そして、家畜のえさ(飼料)にするというのはもうひとつの米の使い道です。
庄内地方では、早いうちから、こうした飼料用イネを生産する取り組みを進めてきました。ただし、
(1)生産する経費を下げなくてはいけないこと
(2)品種改良して、今まで以上にたくさん米をつける稲を開発しなければいけないこと
(3)できたイネ(米)の栄養分
(4)飼料用イネの生産する農家から家畜を飼っている農家へ、えさとなる米をうまくバトンタッチすること
など、いろいろな問題をかかえています。
庄内平野では、これからもできるだけ多く、田んぼでイネが作られるように、
(1)消費者のさまざまな要望に応じた米の品種を選んで米作りをする。
(2)もともと庄内平野は、とても広い土地に何枚もの田んぼがつながっていて作業がしやすいので、米作りの収入を多くするためにムダな手間をはぶき、経費を減らした米作り技術を開発する。
といったことを進めていきます。
また、はじめに書いたように、ざんねんながら米作りができない田んぼでは、イネ以外の大豆など、畑で作れる作物を作るようにして、田んぼを中心にいくつかの作物を組み合わせて農家全体として収入が安定して多くなるようにしたいと考えています。