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県が運営する農業情報サイト「やまがたアグリネット」では、凍霜害対策支援ツールの「低温アラート」を運用しています。
これは、県内約50地点に設置した気象センサーと連携し、観測したリアルタイムの気温データを低温のアラート情報としてメールでお知らせするものです。
「やまがたアグリネット」の会員であれば「低温アラート」を利用することができます。トップページ下部の「農作業アラート」のアイコン(https://agrin.jp/alert/index.html)から「低温アラート」の設定ページに進み、園地の最寄りの観測地点と、アラートメールを受け取る温度を設定します。登録地点で選択設定温度を下回ると、それをお知らせするアラートメールを受け取ることができます。この情報をもとに、凍霜害対策の実施を判断できます。
「やまがたアグリネット」は、県内在住の農業者または農業関係者の方であれば、どなたでも無料で会員になることができます(https://agrin.jp/login/member.html)。会員登録後は、ぜひ「低温アラート」を設定いただき、さくらんぼやりんごなどの凍霜害対策にご活用ください。
果樹は、春先に芽が動き出し始めると、除々に低温に弱くなるため、凍霜害に遭う危険性が高くなります。
今年の生育は、平年より早まっており、さくらんぼでは、すでに低温に弱い時期になっています。そのため、霜注意報や翌朝の予想最低気温を参考にしながら、凍霜害対策を実施しましょう。
果樹は、雌しべの伸びとともに低温に弱くなり、さくらんぼでは、発芽10日後頃から開花期までが最も危険な時期です。発芽10日後頃では、-3℃程度の低温で大きな被害を受けますが、開花直前になると、-1℃でも被害が発生することがあるため、生育状況を確認しながら対策を実施しましょう。特に、樹勢が弱い樹では、短時間の低温でも被害が発生するため、重点的に対策を実施しましょう。
防霜対策は夜間から明け方までの作業になります。「果樹凍霜害対策マニュアル」を活用し、農作業事故に十分注意しながら対策を実施しましょう。
3月も終わりを迎え、露地野菜を定植する時期が近づいてきました。この時期は畑を早めに乾燥させ、圃場に入れるように準備を行うことが重要です。圃場内に停滞水がある場合は、明渠や排水溝を掘って速やかに排水し、圃場が乾燥してから堆肥散布や施肥、マルチ張りなどの作業を行います。圃場の準備は、遅くとも定植の1週間前までに終わらせ、地温の上昇を促します。前年までの作業日誌を参考に、作業が遅れないように計画的に進めましょう。
定植は、地温が15℃以上であることを確認して、暖かく風のない日を選んで行いましょう。生育を早めるためにトンネルを設置した場合は、生育状態や気象条件によって、日中のトンネルの換気量を調節します。なお、農ポリや農ビのトンネルだけでは、低温や霜に対応できないので、ホットキャップやべたがけ資材などの保温資材を活用して、低温障害などを防止しましょう。
農作物の種類によっては、暖房機の使用を終える時期を迎えます。今日は、暖房機の点検と掃除のポイントをご紹介します。
1つ目は、燃焼部分の掃除です。バーナノズルの周辺にこれまでの燃焼でついたススなどの汚れを付けたままにしておくと、燃料と空気が正常に混合しないため、完全燃焼の妨げとなります。洗油などを使って、汚れを落としましょう。また、掃除と同時に点検を行い、摩耗が進んでいる場合は、交換しましょう。
2つ目は、燃焼室の掃除です。ススなどの汚れが付いたままでは、缶体への熱交換が妨げられ、暖房効率の低下を招きます。燃焼室内の汚れを落として、かき出しましょう。
3つめは、パッキンなどの消耗品の点検です。劣化が見られ、漏れが心配される場合は、新品に交換しましょう。
次の暖房シーズンまで汚れが付いたまま放置すると、腐食が進み、暖房機の寿命が短くなる恐れがあります。暖房終了のタイミングに点検と掃除を行うことが、暖房機を長持ちさせ、省エネにもつながります。
春は、摘芽や休眠期防除、苗木の植付けなど、様々な仕事があり忙しい時期です。生育に合わせた作業ができるように計画的に進めましょう。
果樹は、春に芽が動き出すと、低温に対する耐性が弱くなります。さくらんぼでは発芽10日後頃から危険な生育ステージとなることから、凍霜害対策を実施します。
凍霜害対策には、「燃焼法」や「散水氷結法」、「防霜ファン」などがあります。「散水設備」や「防霜ファン」等の設備は、試運転を行っておきましょう。また、県が作成した「果樹凍霜害対策マニュアル」を参考にして、しっかりと効果が得られるように対策を実施しましょう。
今年も生育が早まっています。まだ、対策の準備をしていない人は急いで準備しましょう。