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農業一口メモ

2024年4月26日 農作業中の事故防止

 春の農繁期を迎え、農業機械を使った作業がますます多くなります。
 県内では、毎年この時期に痛ましい農作業中の事故が多く発生しています。事故防止のため、次の点に気をつけて作業を行いましょう。
 服装は作業しやすいものを着用し、機械の取扱方法を守って作業しましょう。作業の前後や作業中の整備・点検時は必ず、農業機械のエンジンを停止しましょう。
 死亡事故が最も多い、機械の転落や転倒を防ぐため、圃場に出入りする際は、路肩の具合や傾斜、段差等の安全を確認し、無理をせず慎重にゆっくり操作しましょう。トラクターは、安全フレームを正しく装備し、シートベルトを必ず締めて、万が一、機械が転落、転倒した際に、下敷きになる痛ましい事故を防ぎましょう。
 トラクターで路上を走行する際は、ブレーキペダルを連結するほか、夕暮れ時の視認性を高めるために早めにライトを点灯し、反射資材を利用しましょう。また、道路に泥などの汚れを残さないよう気を付けましょう。
 果樹等では脚立を使った作業が増えてきます。最上段で作業しない、チェーンを掛ける等、基本を守って転倒や転落が無いよう作業を行いましょう。一人一人が安全作業を心がけ、家族や知人同士で「安全第一」の声がけをしながら、みんなで農作業事故を防ぎましょう。

2024年4月25日 ビブルナム「スノーボール」の出荷

 山形県はビブルナム「スノーボール」の国内有数の産地となっています。アジサイのようなボール状の花房を形成し、花色はライトグリーンから次第に白く変化して雪玉のようになる人気の枝物花木です。今回は収穫の事前準備と、出荷について紹介します。
 例年、開花調節を行わない露地の収穫は5月になりますが、開花前の気温によって収穫時期が変動します。生育をこまめに観察し、収穫準備が遅れることのないようにしましょう。また風が強い地域では、風擦れによる花傷みが発生しやすいため、生育に合わせて、防風ネットを設置しましょう。
 露地物は、収穫適期が短期間であるため、収穫作業や出荷作業は効率的に行う必要があります。事前に作業計画を立て、作業人数や手順を確認し、収穫が始まってから慌てることのないよう、しっかり準備をしましょう。
 収穫は花の開花ステージを確認し、遅れないように行います。収穫後は、速やかに切り枝用の品質保持剤を混合した清潔な水に生けて水あげします。出荷は花が傷まないよう細心の注意を払い、丁寧な作業を心がけましょう。

2024年4月24日 さくらんぼの丁寧な結実対策

 さくらんぼの結実は、開花期の天候に大きく影響されます。結実対策をしっかり行い、着果量を確保しましょう。
 低温や強風など天候が悪い場合は、マメコバチやミツバチの活動が鈍くなります。毛ばたきによる人工受粉は、5分咲きと満開期の2回、必ず実施しましょう。
 また、凍霜害などで雌しべの枯死が多い園地は、さらに回数を多く、丁寧に受粉しましょう。満開を過ぎても、枝の下側等には開花の遅い花が多く有ります。枝の下側を中心に丁寧に受粉し、しっかり結実させましょう。
 開花期に乾燥が続く場合は、灌水を行い、湿度を保ちます。さらに、生理落果を少なくして、実止まりを確保し、果実肥大を促進するために、開花後にも十分な土壌水分が必要です。乾燥が続く場合は積極的に灌水を行いましょう。
 山形のおいしいさくらんぼをしっかり成らせて、消費者のみなさんにお届けしましょう。

2024年4月23日 水稲の直播栽培の播種

 山形県における昨年の水稲直播栽培面積は、2,596haで、そのうちの約8割が、鉄粉をコーティングした種籾を播種する「鉄コーティング直播栽培」となっています。
 「鉄コーティング直播栽培」では代かきした水田に播種しますが、種籾が土の中に潜ってしまうと発芽しにくくなるので、圃場の均平に注意し、代かき後に土を落ち着かせた状態で土壌表面に播種することがポイントです。土壌の硬さの目安は、1mの高さからゴルフボールを落として、土中にボールが1cmから半分が埋まる程度です。
 種籾は塩水選と種子消毒の後、12~15℃の水に4~5日間漬けてから水を切り、鉄粉をコーティングします。コーティング後は鉄が酸化して発熱するので、発芽率が低下しないよう薄く広げる等、放熱しながら乾燥します。播種前には、種籾の発芽率を確認してから播種しましょう。
 直播栽培は苗立ち本数が収穫量に大きく影響します。播種時期や圃場の状態、気象情報等を十分検討して適期に播種し、目標とする一平方メートル当たり100本以上の苗立ち数をしっかり確保しましょう。

2024年4月22日 家庭菜園の土づくり

 今年も家庭菜園を始める時期を迎えました。家庭菜園の第一歩は畑の土づくりです。今日は、家庭菜園の土づくりのポイントを三つ紹介します。
 一つ目は有機物の施用です。堆肥や腐葉土などの有機物を、一平方メートルあたり2~3kgを均一にまき、スコップや鍬でよく混ぜ合わせます。
 二つ目は土の酸度調節です。多くの野菜はpH6~6.5の弱酸性が適していますが、畑の土の多くは、pH5~5.5の酸性となっています。このため、苦土石灰などの石灰資材を施用し、pHの調節を行ってから、植え付けを行いましょう。
 三つ目は肥料です。家庭菜園のような小面積の畑では、肥料を多くやりがちで、土に肥料成分が必要以上に蓄積している畑が多く見られます。なるべく基肥は少なめにして、生育を見ながら、少しずつ肥料を与えるようにしましょう。
 次回の家庭菜園に関する一口メモは、「植え付け時のポイント」について、5月に放送予定です。