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農業一口メモ

2025年9月24日 施設園芸の暖房準備と省エネ対策

 県内では、秋から冬の期間にも、加温施設できゅうり、ばら、アルストロメリア等の園芸品目を生産しています。暖房を始める時期を迎えるにあたり、暖房設備の準備段階で取り組む、省エネ対策について紹介します。
 一つ目は、ハウスの気密性を高めることです。ハウス本体や内張カーテンに穴や隙間がないか点検し、必要に応じて目張りや補修を行い、穴や隙間を無くしましょう。
 二つ目は、ハウス内の温度ムラを無くすことです。そのために、温風ダクトの配置や穴の間隔が適切か、また、温度センサーの設置位置が適切かを確認し、調整しましょう。このほか、循環扇の利用も効果的です。施設内の温度ムラを無くすことで、生育の揃いも良くなります。
 三つ目は、暖房機器のメンテナンスです。定期的にメンテナンスすることで、暖房機器の加温能力を最大限に発揮でき、燃料消費量を削減し、不着火や不完全燃焼による事故も未然に防ぐことができます。暖房機器が故障して加温ができないということがないよう、暖房を始める前に、取扱説明書に従って、点検や掃除を実施しましょう。
 以上のような対策を積み重ねて、効果的な省エネにつなげてください。

2025年9月23日 子実用トウモロコシの収穫・調製作業

 家畜の飼料としてトウモロコシの実の部分を利用する子実用トウモロコシの栽培が県内で増えてきています。
 今日は、まもなく収穫時期を迎える子実用トウモロコシの収穫時のポイントを紹介します。
 子実用トウモロコシの収穫は、サイレージ用トウモロコシの収穫適期とされる黄熟期よりも2週間以上遅い、完熟期となります。
 この時点での子実の水分は30%程度ですが、そのままの状態で保管すると発熱してしまい、品質の劣化につながるため、速やかに乾燥またはサイレージ調製を行いましょう。
 乾燥貯蔵の場合は、循環式乾燥機を利用し、水分を15%以下に低下させてからフレコンバッグに入れ替え、保管します。
 発酵貯蔵の場合は、フレコンバッグ等を用いてサイレージ調製を行います。サイレージ用乳酸菌製剤を添加して発酵を促進すること、貯蔵中に空気が入らないようにすることが、良質なサイレージを調製するポイントとなります。
 また、屋外で飼料を保管する場合は、ネズミやカラス等の被害に遭わないよう、ネット等を活用した鳥獣害対策を行いましょう。

2025年9月22日 農林大学校の令和8年度入校生募集

 今日は、山形農林大学校の令和8年度入校生募集について紹介します。
農林大学校は、農林業のスペシャリストを養成する2年制専修学校です。募集する学科は、稲作、果樹、野菜・花き、畜産、農産加工、林業の六つの経営学科で、募集人数は合計40名です。
 選考試験は、学校推薦型選抜及び一般選抜によって行い、一般選抜では、筆記試験及び口述試験の内容を総合的に判定します。
 募集日程ですが、学校推薦型選抜は、試験日が11月5日(水曜日)で、出願期間は10月17日(金曜日)から10月24日(金曜日)までです。一般選抜は、試験日が12月3日(水曜日)で、出願期間は11月18日(火曜日)から11月25日(火曜日)までです。
 農林大学校は創設から71年を経過した歴史ある学校であり、卒業生は3800人を超えます。ぜひ、志を同じくする仲間と共に実践力を学び、卒業後には仲間と力を合わせて、山形県の農林業を未来に繋げていきましょう。
 入試に関する情報は、山形農林大学校ホームページ「入試情報」をご覧ください。なお、ご不明な点は、山形農林大学校教務学生担当、電話0233-22-1528にお問い合わせください。

2025年9月19日 小麦の播種

 小麦の播種時期は、生育や収量に大きく影響するため適期内に播種することが重要です。県内における小麦の播種適期は、9月下旬から10月上旬です。
 播種が早すぎると、根雪前の生育が旺盛になりすぎて、雪腐病の発生が多くなります。逆に、遅すぎると分げつの発生が少なくなり、穂数が不足して収量が減少します。遅くとも10月10日までに播種を終わらせましょう。
 播種方法は、生育や収量が安定するドリル播きがおすすめです。ドリル播きは、播種の深さが安定するため、出芽が揃って生育ムラが少なく、収量・品質が向上します。播種量は10a当たり10~12kgを目安とします。やむを得ず、播種が遅れる場合は、茎数を確保するため播種量を20%ほど増やしましょう。
 また、小麦の収量を高めるには、土づくりも重要です。たい肥や土壌改良剤を施用し、健全で旺盛な生育となるように努めましょう。

2025年9月18日 秋のねぎの病害虫対策

 県内では、これから11月にかけて本格的な「ねぎ」の収穫時期を迎えます。今後、注意が必要な病害虫を、予め確認しておきましょう。
 ネギアザミウマは、葉の表面を舐めるように食害するため、白いかすり状の被害になります。ネギハモグリバエやネギコガは、幼虫が葉の内部を食べながら移動するため、被害のあった葉には白い線状の痕や、白く太い筋が見られます。また、今年は、シロイチモジヨトウの発生が多くなっています。シロイチモジヨトウは、ふ化直後の幼虫が集団で加害します。圃場をよく観察し、虫の寄生や被害葉を早期に発見して、発生初期に薬剤防除を行います。
 9月は秋雨前線や台風等の影響で降雨が多くなり、黒斑病、葉枯病等の病気が発生しやすくなるため注意が必要です。圃場をよく観察し、病気の発生前からの予防防除を徹底しましょう。薬剤防除をする場合は天気予報に留意し、降雨前の防除を心がけましょう。なお、ねぎは、薬液が付着しにくい作物です。薬剤防除の際には、展着剤を加用し、薬液の付着性を高めて散布しましょう。