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山形県の「そば」は、作付面積が約5,400haあり、国内第2位で、県内の農作物の中でも、水稲に次ぐ第2位の作目となっています。また、県内には、製粉・製麺から麺類飲食店まで、優れた技術力を有する、そばに関連した企業が数多くあります。
更にそばは、食材としての価値だけでなく、観光資源としても大きな魅力のある作物です。県内各地で開催される「新そばまつり」などには、山形のおいしいそばを味わうために、県内外から多くの観光客が訪れ、地域の活性化につながっています。
品種は、「でわかおり」と「最上早生」が多く栽培されていますが、大石田町の「来迎寺在来」などのように地域ごとに特色ある品種も作付けされています。また、山形県農業総合研究センターで開発された「山形BW5号」は、収量性が高く、「最上早生」に比べて、麺の白みが強く、味や香りが良い大変おいしい品種で、県内各地で栽培が始まっています。
今年も、打ち立てのおいしい山形の「そば」をたくさん味わってください。
施設栽培や果樹の収穫後防除を除き、今年の防除作業は、ほぼ終了する時期となりました。今年は病害虫による被害を適切に防ぐことができましたか?
防除履歴と病害虫による被害状況を振り返ることで、「いつの時期」に「どんな薬剤」を使用するのが最も効果的かが明らかになります。そのために、農薬を使用した際は、常日頃から帳簿等にきちんと記録しておくことが重要です。
また、この記録を参考にして次年度の防除計画を作成し、合わせて計画に採用した農薬の使用基準を点検しましょう。特に各薬剤の「希釈倍数や使用量」、「収穫前使用日数」などの「使用時期」、「有効成分ごとの使用回数」が使用基準に適合しているかを確認します。農薬の登録内容は変更されることがあるため、本サイトなどで確認(https://agrin.jp/ac/index.html)し、最新の情報で点検しましょう。
適切な防除計画を作成することで、効率的で適切な防除につながります。来年に向けて今年をしっかり振り返り、より良い防除計画を作成しましょう。
近年、人材確保や経営継承等を目的として、農業法人の設立が増加しています。農業法人の組織形態にはいくつかありますが、農事組合法人か株式会社のどちらかを選択するのが一般的です。
農事組合法人は、農業協同組合法に基づき、設立には3人以上の農業者が構成員となることが必要です。議決権は1人1票制で、多数決による意思決定が行われます。また、設立時に登録免許税が免除されるなど、税制上有利な面もありますが、事業内容は、農業とその関連事業に限定されます。
一方、株式会社は、会社法に基づく法人で、1人でも設立することが出来ます。議決権は出資金額に比例するため、迅速に意思決定を行うことが可能です。また、事業内容に制限は無く、農業以外の事業も行うことが出来ます。
農業法人を設立する際は、こうした特徴を十分理解するとともに、家族や組織内で十分に話し合い、互いに納得のうえで設立するようにしましょう。
りんごやなしの樹に発生する「腐らん病」は、枝や幹を枯らしてしまう病気で、被害が広がる前の防除の徹底が重要です。地域全体で園地を巡回し、発病した主枝や側枝を一斉に取り除くことが被害の拡大防止に有効です。
若い枝に発生する「枝腐らん」は見つけしだい切除します。また、幹の部分に発生する「胴腐らん」は、病斑部周辺の健全部も含めて大きめに削り取って塗布剤を処理しましょう。
この病気は、剪定時の切り口や雪害での枝折れによる傷口からも感染します。切り残し部分が長いと感染しやすくなるので、剪定の際は、枝の基部から丁寧に切り落とし、その日のうちに切り口に塗布剤を処理しましょう。
また、11月から3月の間は「腐らん病」の胞子の飛散が盛んになるため、冬を迎える前の防除が重要です。発生が見られる園地では、収穫が終わりしだい、薬剤を散布して、冬期間の感染を予防します。
さらに、適正な樹勢を維持して病気にかかりにくくすることも重要な対策です。樹勢をよく観察して、樹が弱くならないような剪定作業を心掛けましょう。
これからの季節は、青菜漬け、おみ漬けなど漬物の製造が本格化します。漬物製造の適切な衛生管理について確認しましょう。
まずは原料の洗浄・殺菌です。葉物野菜では特に葉の付け根に土が残りやすいので、流水で丁寧に洗います。殺菌は、次亜塩素酸ナトリウム100ppmで10分間または200ppmで5分間浸漬した後、水道水で十分に洗い流しましょう。加熱工程のない漬物では、この洗浄・殺菌の工程が重要なポイントです。次に、異物混入対策です。髪の毛や虫が入らないような対策を講じるほか、金属片が混入しないよう、包丁を使用した後は、「刃こぼれ」がないか確認をしましょう。
また、重要なのは、施設と人の衛生管理です。シーズン前に、加工施設の点検と整理整頓を行い、加工作業がスムーズに流れるよう、動線を整えましょう。作業中は、従事者の体調や作業衣服の清潔さ、手洗いなどをチェックします。作業後は、器具を洗浄し、施設内を掃除しましょう。菌を「つけない・ふやさない・やっつける」の視点で、工程を再点検・改善することが、事故のない衛生管理の実現につながります。
計画的な衛生管理で、今年もおいしい漬物を提供しましょう。