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ホーム > 作物別情報 > 水稲 > 米づくりQ&A > 転作農家が多くなってきたのはなぜなのか調べています。どうして、転作をするのですか?

掲載日: 2022年2月16日

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質問

転作農家が多くなってきたのはなぜなのか調べています。どうして、転作をするのですか?

答え

なぜ、今まで米を生産していた田んぼで米を作らないようにして、他の作物を作るかというと、米の消費量が年々減ってきているため、日本で生産される米が余ってきているからです。

戦後は食料が足りなかったため、とにかく米の生産量を増やすように品種改良したり、米作りの方法を工夫してきました。1枚の田んぼからできるかぎり多くの米をとろうとガンバッた時代がありました。

しかし、今は、めん類やパンなど、日本でも米以外の主食が増えて、ごはん(米)を食べる量が減ってきました。それで、今の田んぼで、今までと同じように生産していたのでは米が余ってしまうようになりました。

そのために考え出されたのが「減反政策(げんたんせいさく)」です。反というのは「田んぼ」のことで、米を作る田んぼを減らす政策です。消費される分だけの米を作るように調節しているわけです。

米が余ると、農家が売る時の米の値段が下がりすぎ、農家の収入になりません。余った米をだれも買ってくれなければ、倉庫に売れ残ってしまいます。保管しておくのも管理が大変です。

そのためにだんだんと、田んぼでは米を作らなくなりました。でも、米を作らないからといって田んぼをあけておくのは、収入につながらないので、なんとか別の作物を作って収入を増やそうということで、庄内平野では、米以外に大豆(だいず)、花、野菜などを作っている農家が増えてきました。これが転作ですが、これからも米の消費が増えない限り、転作はずっと続いていきます。

米にたよらずに、もっと高く売れる作物に積極的に変えるようになったのも転作農家が増えた理由の1つです。花や野菜など、品質が良いものを作れば、高い値段で売ることができるからです。