掲載日: 2022年2月16日
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田植えをする時に「工夫」していることは?
工夫することは、だいたい2つです。1つは、暖かくて、風がない日に植えることです。山形県の場合、5月に入り、平均気温が12~13℃を越えれば、イネを植えても大丈夫です。ただし、太陽が出ない寒い日や、強い風がふく日に植えたりすると、せっかく植えた「なえ」の葉が傷ついたりして、ひどい時には、かれてしまうので、天気の良い日を待って植えるように気をつけています。天気を見ながら田植えの準備をしなければならないので、「なえ」の育て方や、作業のスケジュールの立て方には、注意します。
1つめは、植えるタイミングを工夫しているという話をしましたが、2つめは、実際に植える時には、田んぼに植えられる「なえ」の本数を調節することが大事です。田んぼに植えるイネとイネの間が、あまり広すぎると、「くき」の数が、たりなくなったり、「もみ」が少なくなって、お米があまりとれなくなってしまいます。
また、田植えをする時は、4本~5本のイネをまとめて1カ所に植えていくのですが、1カ所に一緒に植えるイネの本数が多すぎると、「くき」が細くなって、お米が実る時期に倒れてしまい、品質の良いお米ができません。
そこで、1平方メートル(=たて1m×よこ1m)の面積に、植える場所が22~24カ所くらいになるようにして、この22~24カ所の合計で、80~120本のイネが植えられるように調節しています。
※(22~24カ所)×(1カ所4~5本)=88~120本になりますね。
農家の人は、機械を使って植えますので、機械を調節して、1坪(つぼ)に70カ所から80カ所植えられるようにしています。あまり多くすると、病気が発生しやすくなったり、イネどうしの葉がじゃまをして、のびのびと育ちません。これでは、イネがじゅうぶんにお米を作れなくなり、収量が減ってしまいます。
おもに上の2つの点を工夫することで、品質や味の良いお米がとれるのです。