掲載日: 2022年2月16日
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お米の種類をだいたい教えてください。
世界で作られているお米の種類は、大きく分けると2種類に分かれます。1つは「インディカ」といい、もう1つは「ジャポニカ」といいます。
ふだんわたしたち日本人が食べているのは、丸いつぶのお米で、粘りが強く、やや甘みがあり、においも少ない「ジャポニカ」というお米の仲間です。日本だけでなく、朝鮮半島、中国の一部(中北部)、アメリカのカリフォルニアやオーストラリアなどで作られています。
また、これとちがって、タイ米などは、つぶが細長く、粘りが少なく、ちょっとにおいもあります。こうした「インディカ」の仲間のお米は、インド、中国、インドネシア、バングラディシュなどなど、東南アジアや南アジア、中国南部などで作られています。
でも、実は『ジャポニカは、ねばねば、インディカは、パサパサ』というように、単純に分けられるものではありません。(だいたいの人は、丸いつぶでねばねばするのがジャポニカで、細長く、パサパサしているのがインディカだと思っているかもしれませんが、それは、まちがいです。)
たくさんのお米の品種の中には、「丸くてねばねば」型と「細長くパサパサ」型の2つのタイプだけでなく、「細長くねばねば」型や「丸くパサパサ」型もあるのです。それに、単純に、つぶが丸いか細長いかだけで分けると、丸いものの中に「インディカ」が入ったり、細長いものの中に「ジャポニカ」が入ったりして、10個につき4個の割合でまちがうのです。「ジャポニカ」と「インディカ」を区別するのは大変なのですが、日本で作られているお米は、「ジャポニカ」の中のほんの一部ですし、タイ米だって「インディカ」のほんの一部分だと思ってください。
農研機構の遺伝資源研究センターでは植物のタネを集めて保存する仕事をしています。ここで集められたイネの仲間は約15,000品種もあります。イネの仲間は、世界中に分布していますから、世界のお米を全部集めるのはたいへんなことです。