掲載日: 2022年2月16日
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お米はなぜ田んぼで作るのですか? 畑ではできないのですか? 教えてください。
畑で作る米もあります。「陸稲(りくとう)」といいます。田んぼでふつうに作る米は「水稲(すいとう)」といいます。
陸稲は畑で作るため、生育は降る雨の量に影響されます。特に、「くき」がもっとも多くなる時期や、花がさく時期の降水量が少ないととれ高が減り、多くなると収量が増えることが知られています。
陸稲は、乾燥に弱く、多くの降水量が必要なのですが、かといってくもっていたり雨がふったりする日が多ければいいかというとそうでもなく、その一方でお日様もじゅうぶんに照らないと生長が悪くなってしまいます。気象条件としては毎日晴天で気温も高く、夕方に夕立が毎日あるような条件が一番生育が良くなります。
米作りをするときの肥料の量は、水稲の倍以上必要となります。陸稲を作るときは、根元をビニールなどでおおいます。これは、雑草がはえないようにしたり、地温を上げる効果があります。
また、乾燥に弱いことからときどき水を入れたり、スプリンクラーで水をまいたりして乾燥によって収量が減るのを防ぎます。
病気や害虫の被害については、稲の病気にはだいたいひととおり感染し、害虫の被害もふつうに受けるようです。ただ、稲がかかると恐い病気「いもち病」に対しては、陸稲は強いのがふつうです。
陸稲の欠点は、乾燥に弱いこと、雑草がはえないようにするのが大変なこと、何年も同じ畑で米作りをしていると、病気が出やすくなり収量が減ったりすることなどがあげられます。
次に陸稲の種類ですが、陸稲にも「モチ米」と「ウルチ米」があります。米作りされているのは、ほとんどモチ米です。品種で有名なものは、トヨハタモチ、キヨハタモチなどで、それぞれ茨城県、栃木県を中心に作られています。