掲載日: 2022年2月16日
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古代米には、どういう栄養分がはいっているのですか?くわしくおしえてください。
古代米(稲)とは、稲の原種である野生稲の特徴を受け継いでいる米(稲)のことです。
脱粒性(だつりゅうせい=実りの頃、モミがひとりでにこぼれ落ちる性質)があるのと、背丈がのびるため、稲が倒れやすく、品種改良された現在の米に比べてあまり米がとれません。
「古代米」と呼ばれるものには、いろいろな米があり、ぬかの部分に赤い色素(タンニン)をもつ米が「赤米」、紫黒色の色素(アントシアニン)をもつ米が「黒米」、緑の色素を含んでいるものが「緑米」です。
この「古代米」の特徴として、
などがあげられます。
玄米の色が赤褐色で、糠層(果皮・種皮)の部分に赤色系色素(カテコールタンニン)を含んだ米です。少しだけ精米するとうすい赤色になり、ぬかを全部取りのぞくと白米になります。米つぶの形は、短粒(ジャポニカ種)と長粒(インディカ種)があり、日本ではジャポニカ種の「うるち米」が多く見られます。
野生稲の大部分が赤米であることから、赤米は米のルーツであり、赤飯の起源と考えられています。邪馬台国や大和朝廷への献上米も赤米が主だったといわれています。
栄養成分は現代の白米に比べ、たんぱく質や各種のビタミン・ミネラルが多くふくまれています。赤米は、普通の米よりアミロース(でんぷんの成分)が多く、パサパサしていますが、魚介類などを加えてパエリアなどを作ると色もきれいです。また、粘り気がないので、アッサリした雑炊も作れます。白米に混ぜて本物の赤飯を作ると楽しいでしょう。
玄米の色が黒色で、ぬかの部分に紫黒色をした色素(アントシアン系)を含んだ米です。少しだけ精米すると米が紫色になるため、紫米とか紫黒米ともいわれます。
米つぶの形は、短粒(ジャポニカ種)と長粒(インディカ種)があり、世界には長粒種が多く、ほとんどが「もち米」です。黒米は、おはぎの起源で、古くから祝いの米として大事に使われてきました。
また、体を健康にする性質があることから、薬米の別名もあります。不老長寿の米として中国歴代の皇帝に献上された事から献珍米として喜ばれました。
栄養成分も現代の白米に比べ、たんぱく質・ビタミンB1・B2・ナイアシン・鉄・カルシウム・マグネシウムなどが豊富に含まれています。色素のアントシアニンには、血管を保護、動脈硬化を予防する働きや、老化防止・発ガン抑制にも効果があるといわれます。
炊き込み御飯のほか、ササゲを加えて炊くと、本当の赤飯になります。
葉は緑色、稲の穂は黒で、米は葉緑素が多くあるので、緑色をしています。亜鉛、マグネシウム、繊維も豊富で、血液浄化や精神安定などにも効果があるといわれています。もち米で、餅にしたときに柔らかいのが特徴です。