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ホーム > 作物別情報 > 水稲 > 米づくりQ&A > 米作りにおいて、機械(コンバインやトラクターなど)で苦労していることや、工夫していることを教えてください。

掲載日: 2022年2月16日

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質問

米作りにおいて、機械(コンバインやトラクターなど)で苦労していることや、工夫していることを教えてください。

答え

今のトラクタなどの機械が使われ始めたのは、1953年(昭和28年)に機械化を進める法律ができてからのことです。この機械化で、

  1. 一人でも広い田んぼを耕すことなどができるようになり、仕事の能率が上がりました。
  2. ある作業をしなければならない時に、すぐに終わらせることができるようになり、1つの作業をする労働時間が大きく減りました。
  3. 作業が正確にできるようになりました。

昭和30年代ころまでは、稲を作る作業は全部人の手で行われていましたし、田んぼも、一枚10アールほどの小さなものでした。昔は、この10アールの田んぼに一人で入って田植えをすると、一日かかりました。今では、田植え機械を使って30分ほどでできあがってしまいます。

農家の人たちは、農作業の重労働から開放されましたが、新たに機械を買うお金が必要になってきました。

機械の値段は、田んぼを耕すトラクターは一台300万円以上もするし、コンバインも400万円以上、田植え機なども200万円もします。トラクターもコンバインも、みんな大きさによってちがいます。そして農家がどの大きさの機械を買うかは、その農家の植えている田んぼの広さによってだいたい決まります。どれも、とても値段が高いので、お金をはらうのに大変な苦労をしています。

そこで、工夫している点は、

  1. 一度買った機械を長く使えるように、ていねいに点検したり、故障(こしょう)したら、何度でも修理して大事に使います。また、新品を買わないで、中古を買ったりして節約しています。
  2. 最近では何軒か農家があつまって、共同で買ったりしています。こうすれば1つの農家が負担するお金が少なくなります。
  3. 田んぼでイネをかり取ったら、農家の人の家で「お米」を乾燥(かんそう)して、「モミすり」をし、あみでふるって良いお米だけを選び出し、袋につめて出荷していましたが、これでは、機械を使っても、手間がかかるので、イネをかり取ったら、そのまま、「ある場所」に運んで行き、乾燥から出荷までやってもらっています。たくさんの農家から「お米」が集められ、一気に作業ができるので、とても能率が上がります。「ある場所」とは「カントリーエレベーター」といいます。

庄内平野は、農家の「カントリーエレベーター」利用が全国でも、もっとも高い地域の1つなのです。