掲載日: 2022年2月16日
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「はえぬき」が多く生産されているのはなぜですか。
農家ではえぬきを作るようになった最初の年は、平成4年です。7,870けんの農家で合わせて4,316haの田んぼで作られました。この年は、米が実る時期が暑くてイネがバテてしまい、ササニシキなどほかの品種は、米の品質が大きく落ちてしまいましたが、新品種のはえぬきは、とれ高がまずまずで、米がきれいだったので、農家の熱い期待に応える見事なデビューをかざったのでした。新品種はえぬきのデビューは平成4年の県の10大ニュースの一つともなりました。
こうして、注目を集めてデビューしたはえぬきは、次の年からも順調に実力を出していきました。
平成5年のはえぬきは、19,205けんの農家、16,515haとほぼ計画どおりの作付けとなりました。どこでも作っていいというわけではなく、味が良くきれいな米がとれるような所だけで作るように県ではしっかりと計画をしていて、計画にしたがって面積を増やしてきました。この年は、最近にないくらいの大冷害になり、米の生産量が大きく減った年でした。はえぬきはとても冷害に強い性質をもっていたので、生産量もそれほど減らないですんだのです。
平成10年、はえぬきは31,444ha、山形県全体の45%の田んぼで作られました。はえぬきは、それまでも毎年米の品質が良く、見た目がとてもきれいな米でした。
平成26年には、はえぬきの面積は43,600ha(全国6位)を越え、県全体の割合も64%になって、山形県の米として堂々たる主役の座につきました。
このように、冷害になったり、逆に、気温が上がって暑すぎる夏になったりすると、ほかの品種は米の品質が落ちやすかったのに対して、はえぬきは、天気に左右されず米がきれいで、ごはんの味がとても良かったことと、田んぼで倒れにくいので農家の人が作りやすかったことが人気の理由です。