掲載日: 2022年2月16日
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顕微鏡で田んぼの土を見たら、何か見えますか?
顕微鏡で見るとおそらく微生物(びせいぶつ)が見えるのではないか、と思います。土の中に多くの種類の生物がたくさんすんでいて、それぞれの微生物が生活を営んでいるということは、それぞれの生物が生きていくために必要な空間と物質(水分、養分など)が保証される「安心な場所」が土にはあるということです。
土の中で進む物質変化のほとんどは土の中にいる微生物の活動によるものです。微生物がいなければ進行しないような物質変化を土の中にすんでいる微生物が進めているのです。
土の中の微生物の活動によって起きた物質変化は、土を肥やして、土がもっている力を保ち、さらに高めるということにつながり、陸上の動物や植物の生態系が成り立つ基礎になっています。それだけでなく、もともと地球にある「元素」をうまく利用するしくみを作っているといえます。
それぞれの微生物は、それぞれの生活を別々に営んでいるにすぎないのですが、違う微生物の営みは互いに関係しあって、全体としてみると土にとってとても重要な変化を作りあげているわけです。