掲載日: 2022年2月16日
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放し飼いにしているアイガモは逃げたりしないのですか。また、他の動物(タカやワシなど)におそわれてしまったりすることはないのですか。
アイガモというのは、野生のカモとアヒルのかけあわせをしたものです。
空を飛べないので、上にアミをかけなくてもいいのですが、田んぼの外に逃げ出すので、脱出防止のために、田んぼの周りをアミで囲ってやらないといけません。アイガモは集団で行動する習性があるので、逃げられると全部いなくなってしまうことがあります。
また、この田んぼの周りにはるアミは、他の動物からアイガモを守る意味もあります。アミでなくて、電気が流れる「さく」で囲うこともあります。高圧でわずかな電流の電気を流しておき、さわった時に電気ショックをあたえ、外敵をよせつけない方法です。
外敵には、イヌ、ネコ、イタチ、キツネ、タヌキ、ムササビ、フクロウ、カラス、トンビなどがいます。アイガモがヒナのうちから注意をしなければなりません。
空からの敵には、「つり糸」を田んぼの上にはったりして防いでいます。外敵の鳥の種類によっては磁石も効果があるようです。
むかしは、アイガモを朝に田んぼへ連れて行き、夕方連れて帰っていましたが、1991年に九州で、電気が流れる「さく」を使い、ヒナの時から田んぼに24時間入れっぱなしにする方法が考え出されて、全国に広まりました。米作りと家畜の飼育が同時にできる農法が誕生したわけです。