水稲の出穂期以降の猛暑・干ばつ対策緊急情報を発行しました
【緊急】水稲の出穂期以降の猛暑・干ばつ対策(PDF:98KB)
出穂・開花期は⽔を最も必要とする時期です。異常高温と降雨のない日が続いている中で、稲の出穂期を迎えており、各技術対策を徹底しましょう。
つきましては下記を参考に、対策の徹底をよろしくお願いいたします。
1 猛暑条件下では、茎葉からの蒸散量が増加するので、用水を補給する。また、根の機能低下が著しいので、根の機能維持を図るため、より細かに間断かん水や飽水管理を行う。
2 根の機能低下と呼吸作用の増加を抑制するため、冷たい水との入れ替えにより田面からの気化熱を利用したイネ群落内の地温及び気温の低下に努める。
3 出穂開花期の干ばつは、不稔籾の増加や穂の出すくみの原因となり、イネの葉が巻いている状態となれば、減収程度や品質低下が大きくなるため、まず出穂後 1~3 日目に 1 回、次いで 10~15 日頃、できれば糊熟期に 1 回、重点的にかん水や走り水を行って、被害の軽減に努める。
4 一部の地域で、葉いもちの発生が確認されている。また、高温・干ばつ状態が続くことで斑点米カメムシ類等、害虫の発生が多くなることが懸念されることから、圃場の見回りを励行し、適切に防除を行う。
5 用水事情の悪化が見込まれる場合、特に、溜め池や沢水がかりの水田では、地域で話し合って「番水」などの対策を講ずる。圃場乾燥が進み、強い白乾亀裂となっている場合には、「走り水」を行い適度な土壌水分を確保した後にかん水する。
6 胴割粒等の発生による品質低下を防ぐため、早期落水は行わない。
7 高温条件下では、登熟が急激に進み、刈取適期が早まる傾向にある ことから、刈り遅れによる品質低下を防止するため、速やかに刈取作業ができるよう準備体制を整える。