ホーム > 作物別情報 > 水稲 > やまがた温暖化対応米づくり日本一運動 > 2023年度の山形おいしさ極める!米づくりプロジェクト > 米づくり技術情報No.9を発行しました
掲載日: 2023年7月20日
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【生育概況】
7月20日現在、平坦部「はえぬき」の生育は、平年に比べ、草丈はやや長く、茎数はやや少なく、葉数は並み、葉色はやや濃くなっています。
農業総合研究センターの幼穂調査によると、出穂期は平年並みからやや早いと予想されます。
【当面の技術対策】
7月20日発表の1か月予報(7月22日~8月21日)では、平年に比べ、気温は高く、降水量、日照時間はほぼ平年並と予想されています。
気温の高い状態が続く見込みであることから、出穂が早まる可能性があります。高品質でおいしい米を生産するために、生育状況を観察し、気象の変動に十分注意しながら、きめ細かな栽培管理を行いましょう。
出穂前までは間断かん水を行って土壌を酸化的に保ち、根の活力を維持します。
また、出穂・開花期は、水を最も必要とする「花水」の時期となります。出穂直前から穂揃期までは2~5cmの水深を保ち、穂揃期後は間断かん水や飽水管理に移行します。
出穂後6~10日頃の高温が最も胴割粒の発生に影響します。高温が続く場合は、用水の効率的な利用に努めつつ、冷たい水との入れ替えで水温・地温が低下するように管理します。
フェーン現象の発生が予想される場合は湛水し、稲体を保護します。
7月20日に病害虫防除所から穂いもちの注意報が発表されました。県内全域で広く葉いもちの発生が確認されている状況です。葉いもちの発生・拡大は、穂いもちの多発につながり、収量・品質に大きな影響を及ぼします。早急に圃場を見回り、葉いもちの発生が見られる圃場では、直ちに治療効果のある薬剤で防除を行いましょう。
出穂直後の穂は、最もいもち病に感染しやすいことから、穂いもちの薬剤防除は、穂孕後期と穂揃期の2回防除を基本とします。防除時期に雨の日が続いた場合は、雨の合間を見て防除します。
斑点米カメムシ類の発生が多くなっています。斑点米カメムシ類の薬剤防除は、出穂状況をよく確認し、穂揃期及び穂揃期7~10日後の2回を基本とし、地域で時期を合わせて一斉に防除すると効果的です。
出穂期前後にやむを得ず草刈りを行う場合は、水田の薬剤防除直前に実施します。
7月20日現在の「つや姫」の生育は、草丈は平年に比べてやや長く、茎数、葉数、葉色は平年並みとなっています。出穂期は、農業総合研究センター(山形市みのりが丘)では8月9日頃(平年8月9日)、水田農業研究所(鶴岡市藤島)では8月8日頃(平年8月10日)と予想され、平年並み~やや早いと見込まれます。
食味、品質を高めるポイントは、きめ細かな水管理です。圃場に水を溜めっぱなしにしたり、差し水管理では根腐れを起こします。出穂前までの水管理は、異常低温、異常高温時以外は間断かん水を基本とし、根の活力を維持します。
畦畔や排水口の点検・補修、作溝の手直し等を行い、今後も適正な水管理が行えるようにしましょう。
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