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掲載日: 2023年7月10日
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【気象・生育概況】
7月10日現在の平坦部「はえぬき」の生育は、草丈は平年並み、茎数は平年に比べてやや少なく、葉数及び葉色は平年並みとなっています。
農業総合研究センターの調査によると、出穂期は平年並み~やや早い予想です。
【当面の技術対策】
7月6日発表の1か月予報(7月8日~8月7日)では、平年に比べ気温は高く、降水量は平年並か多く、日照時間はほぼ平年並みの見込みとなっています。
高品質・良食味米を生産するために、高温や気象の変化に十分注意しながら、きめ細かな栽培管理を行いましょう。
穂肥施用後は、飽水管理(土壌表面の足跡に水が残る程度)を行います。その後は間断かん水に移行し、土壌を酸化状態に保ちながら、根の活力を維持します。なお、今後も用水の効率的な利用に努めましょう。
低温に最も敏感な穂孕期(出穂14日前から7日前頃)に気温17℃以下が予想される場合には、15cm以上の深水管理を行い、不稔籾の発生を軽減します。冷害が起きやすい中山間・山間地域では、幼穂形成期の深水管理を積極的に実施しましょう。山間部等で水温が18℃以下と低い場合は被害を助長するので、水温の上昇を図る対策を行いましょう。
斑点米カメムシ類の発生量が急増しています。畦畔、法面、農道、休耕田等で雑草が繁茂しているところでは、出穂2週間前頃までに地域全体で草刈り等の除草対策を徹底し、今後の斑点米カメムシ類の増殖を抑制しましょう。また、主要な斑点米カメムシ類である「アカスジカスミカメ」はノビエやホタルイ等に産卵して増殖するので、本田の残草対策も万全に行います。
7月上旬の病害虫防除所の調査では、本田で葉いもちの発生が広く確認されています。いもち病の感染に好適な気象条件となる日が多くなっており、降水量も平年並みから多くなる予報であることから、感染拡大が懸念されます。ほ場をよく見回り、早期発見、早期防除を徹底します。
直播栽培の「はえぬき」の穂肥は、出穂25日前(幼穂形成期)に窒素成分で1.5~2.0kg/10aが基本です。10葉期に㎡当たり茎数が700~750本で葉色が40以上の場合は、施用量を1.0kg/10a以下に減肥します。茎数750本以上で葉色が42以上の場合は追肥しません。
7月10日現在の生育は、平年と比較して、草丈はやや長く、茎数は並み、葉数は並み、葉色はやや淡くなっています。なお、出穂期はやや早まる予想で、既に穂肥施用の適期に入っています。
直ちに生育診断を行い、品質・食味を優先した穂肥を行います。なお、窒素成分は1.0~1.5kg/10aとし、葉色が濃い場合は穂肥を控えます
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