ホーム > 作物別情報 > 水稲 > やまがた温暖化対応米づくり日本一運動 > 2023年度の山形おいしさ極める!米づくりプロジェクト > 米づくり技術情報No.6を発行しました
掲載日: 2023年6月21日
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気象概況
6月11日の入梅後は雨が多く日照時間は少なくなりましたが、17日以降は高温多照で推移しています。
生育概況
6月19日現在の平坦部「はえぬき」の生育は、平年と比べて、草丈はやや長く、茎数は少なく、葉数は平年並み、葉色は濃くなっています。
当面の技術対策
6月15日発表の1か月予報(6月17日~7月16日)では、気温は高く、降水量、日照時間は、ほぼ平年並みとなっています。また、2週間予報によると、6月27日~7月1日はかなり気温が高く推移する見込みです。
6月上旬は、全般的に生育量が少ない状況でしたが、生育は回復してきており、多くの圃場で茎数が急増しています。また、生育量の地域差、ほ場差が大きくなっていますので、まずはほ場へ行って生育状況を確認し、技術対策を確実に実施しましょう。
内陸地域を中心に、茎数が不足しているほ場がみられます。そのようなほ場では、引き続き水深2~3cmの浅水管理として日中は止水し、分げつを促進します。なお、かん水はできるだけ朝晩に行いましょう。
土壌の異常還元(ワキ)の影響で、茎数が不足し、葉色が低下しているほ場では、直ちに夜間落水や田干しを行い、根圏環境の改善を図り、6月中に有効茎を確保しましょう。また、穂肥前には中干しを終了できるよう、遅くとも7月に入ったら中干しに入りましょう。
有効茎数(「はえぬき」の場合:内陸 480本/平方メートル、庄内 540本/平方メートル)となったほ場は、遅れずに中干しを行って、生育を制御しながら良質で充実した茎を確保し、穂肥がしっかり行える稲姿にしていきます。また、中干しの効果を高めるため、作溝をしっかり行いましょう。特に庄内地域では、茎数を十分に確保したほ場が多くみられます。生育状況の確認を急ぎ、遅れずに中干しに入りましょう。
6月15日に水田内で葉いもちの発生が確認されています。6月3半旬はいもち病感染に好適な気象条件の日があったことから、ほ場の観察をしっかり行い、葉いもちの早期発見、早期防除を徹底します。
県病害虫防除所の発生予察情報によると、斑点米カメムシ類の発生は平年より「やや多い」予想です。地域ぐるみで畦畔及び農道等の草刈りを励行し、斑点米カメムシ類の生息密度低下に努めます。
湛水直播栽培においては、茎数が400~480本/平方メートルになったら、速やかに落水して作溝・中干しを行います。特に、鉄コーティング直播栽培の場合は、表面播種のため分げつが出やすく、茎数過剰になることがあります。中干しで、適正な茎数となるようしっかり生育制御を行うとともに、地耐力を高めましょう。
6月19日現在の「つや姫」の生育は、平年と比較して、草丈は並み、茎数は少なく、葉数及び葉色は並みとなっています。茎数が不足しているほ場では、6月中は引き続き浅水管理を継続し、茎数の確保に努めます。一方、庄内地域では有効茎数(440本/平方メートル)の確保されたほ場が多くなっていますので、遅れずに作溝・中干しを行いましょう。ほ場をよく観察して、生育に合わせたきめ細かな栽培管理で、穂肥がしっかり行える稲姿にしましょう。
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