ホーム > 作物別情報 > 水稲 > やまがた温暖化対応米づくり日本一運動 > 2023年度の山形おいしさ極める!米づくりプロジェクト > 米づくり技術情報No.4を発行しました
掲載日: 2023年6月2日
ここから本文です。
【気象・生育概況】
5月は寒暖差が大きく、積算降水量及び日照時間は平年より多く推移しました。
田植え作業は順調に進み、盛期は、平年より1日早くなりました。活着は概ね良好です。5月31日現在の生育は、平坦部「はえぬき」で、草丈は平年より短く、茎数は平年より少なく、葉数は平年並みとなっています。
当面の技術対策
5月25日発表の1か月予報によると、向こう1か月(5月27日~6月26日)の天候は、気温は平年並みまたは高く、降水量は平年並みまたは多く、日照時間は平年並みまたは少ない見込みです。
6月上旬は初期生育量を確保するための重要な時期であり、特に「雪若丸」はこの時期の茎数が収量に大きく影響します!
浅水管理を行って、分げつを促進しましょう。
また、本年も高品質で美味しい米を生産するため、以下のポイントに留意し、品種特性に応じたきめ細かな栽培管理を行いましょう。
効率的な用水利用に努めつつ、活着後は2~3cmの浅水で管理します。日中止水、夜間かんがいを徹底して水温・地温の上昇を図り、分げつを促進しましょう。
ただし、低温や強風が予想される場合は、深水で稲体を保護します。
土壌の異常還元(ワキ)や表層剥離の発生が懸念されます。表層剥離が見られたり、土壌の還元が進んで、ほ場に足を踏み入れると気泡が多く発生する場合は、速やかに水交換を行います。
ワキの程度が強い場合は、田干しや夜間落水を行い、根圏環境の改善を図って、初期生育量を確保しましょう。
除草剤の処理後も本田内に残草が見られる場合は、県除草剤使用基準等を参考にしながら、雑草の種類や葉数に応じた剤を選択し、登録内容を確認したうえで処理しましょう。
水田内に残草したイヌホタルイやノビエは斑点米カメムシ類の産卵場所にもなるので、除草対策の徹底が重要です。
病害虫防除所の調査では、斑点米カメムシ類の発生は平年と比べて「やや多い」状況です。今後、気温が高まるにつれて斑点米カメムシ類の活動が活発になり、さらに増殖すると見込まれます。
日頃から畦畔や農道等の除草を徹底し、斑点米カメムシ類の生息密度の低減に努めましょう。
また、水田に放置された取り置き苗は、葉いもちの伝染源になります。ほ場の見回りを行い、取り置き苗は直ちに処分しましょう。
播種後の好天で、直播栽培の苗立ちは全般的に良好となっています。
湛水直播栽培の適正な苗立数は80~120本/平方メートルです。苗立数が、120本/平方メートル以上である場合は生育過剰が懸念されるので、深水管理で茎数を抑制します。
不耕起V溝乾田直播栽培や乾田直播栽培では、稲が2葉期になる6月上旬頃が入水時期の目安です。
入水3~5日後、湛水状態が落ち着いたら一発処理除草剤を散布します。
「つや姫」は、適期内に田植えが行われました。
現在の生育は、草丈は平年よりやや短く、茎数は平年並み、葉数は平年並みとなっています。
ほ場の見回りをこまめに行って、ほ場ごとにきめ細かに管理します。
初期生育量をしっかりと確保するため、浅水管理を行って分げつを促進しましょう。
お問い合わせ
関連情報
2023年10月5日米づくり技術情報No.20を発行しました
2023年9月26日米づくり技術情報号外(調製)を発行しました
2023年9月26日山形おいしさ極める!米づくりプロジェクト食味コンクールの開催について
2023年9月21日米づくり技術情報号外を発行しました