令和3年度病害虫発生速報第5号(もも せん孔細菌病)【病害虫防除所】
対象作物:もも
せん孔細菌病の春型枝病斑を初確認!
発病枝のせん除と薬剤防除の徹底を!
発生概況
- (1) せん孔細菌病の特別巡回調査の結果、過去6か年で最も早い4月14日に春型枝病斑(スプリングキャンカー)が初確認された(2016~2020年平均初確認日:4月30日、前年:4月21日)。
- (2) 県予察圃場(寒河江市)の生態調査では、もも「あかつき」の開花始期は4月13日と平年より早い(平年:4月22日、前年:4月15日)。
- (3) 向こう1か月の天候は、気温が平年並か高く、降水量は平年並と予想されており、今後、葉や幼果への感染が懸念される。
防除対策
(1) 耕種的防除
- ア. 伝染源となる春型枝病斑は7月上旬頃まで発生し、感染が断続的に続く。園内をこまめに見回り、早期発見に努めるとともに、発病枝は見つけ次第せん除し、園外で適切に処分する。
- イ. 風当たりが強い園では発生が多くなるため、防風ネットを設置する。
(2) 薬剤防除
- ア. 県病害虫防除基準を参考に、落花後から7月上旬まで約10日間隔で薬剤散布する。
- イ. 耐性菌出現防止のため、抗生物質剤は連用せず、せん孔細菌病に適用のある有機殺菌剤と輪用散布する。
- ウ. 農薬の使用に当たっては、農薬使用基準(適用作物、使用時期、使用回数)を遵守する。特に、ストレプトマイシンを含む薬剤の使用時期、総使用回数に注意する。また、隣接地や周辺作物へ飛散しないよう十分注意する。
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春型枝病斑(2021年4月14日撮影)