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掲載日: 2022年3月10日

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育苗期の病害

育苗期までの病害防除

ばか苗病、いもち病、もみ枯細菌病、苗立枯細菌病などの種子伝染性病害は、塩水選を行い浸種前に種子消毒を行って防除します。

苗立枯病は、糸状菌または細菌によって発生します。

出芽時や育苗時の温度や湿度によって発生が左右されますので、苗を健全に生育させることが重要です。

育苗期に発生する苗立枯病等関与菌と病徴および発生条件(画像をクリックすると拡大された画像が見られます。)

病原菌

病徴

発生条件

防除法

フザリウム

(JPG:28KB)
根、地際の茎の褐変枯死、生育不良淡紅色のカビ

緑化期の低温、湿度の変動が大きい時

播種前、床土、覆土に薬剤を混合して病気の発生を防ぎます。

ピシウム

(JPG:32KB)
出芽初期に、茎、根が水浸状に枯死、2葉期に萎凋枯死(ムレ苗)、地際部や種子の周囲にカビは見られない

リゾプス

(JPG:61KB)
種子、芽の周囲に白いカビ、根の褐変、葉の黄化、坪枯れ

1.出芽時の高温多湿
(33度以上)
2.緑化期の高温

播種時に薬剤を潅注して病気の発生を防ぎます。

トリコデルマ

(JPG:36KB)
種子・芽の周囲に淡緑色のカビ

汚染度の高い資材

播種時に薬剤を潅注して病気の発生を防ぎます。

ばか苗病

(JPG:24KB)
徒長苗、浸種温度が高いと増殖

種子伝染

種子消毒を行って病気の発生を防ぎます。

いもち病

立枯、葉鞘基部に病斑

種子伝染、過湿

苗立枯細菌病

(JPG:25KB)苗立枯細菌病

本葉2葉の葉身基部が白化、ねじれながら出葉、坪枯れ、両者の区別は、菌の分
離同定が必要
(JPG:14KB)
もみ枯細菌病

種子伝染

高温、多湿

種子消毒を行って病気の発生を防ぎます。

もみ枯細菌病

育苗期のいもち病防止

収量・品質を左右する穂いもちの防除は、育苗期の苗いもちを抑えることから始まります。

苗いもちの発生→本田持ち込み→葉いもち発生→穂いもち発生

苗いもち発生を抑制するために、次の様な管理を行ってください。

出芽後は、早期にビニール被覆を取り外します。

黒寒冷紗の利用は、必要最低限にします。

育苗ハウスのサイドを開け、換気を十分に行います。

薬剤を散布する場合は、防除基準に沿って適切に実施してください。

注意事項

各種病害の診断と防除は、やまがたアグリネットの病害診断防除支援システムや山形県農作物病害虫防除基準などを参考にしてください。

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