令和7年度病害虫発生速報第5号(もも、りんご、なし等 果樹カメムシ類)
題名:果樹カメムシ類の果樹園への飛来数が急増!
園内をこまめに見回り、防除対策の徹底を!
発生概況及び今後の予報
- 5月1半旬から6月2半旬までの集合フェロモントラップにおけるチャバネアオカメムシの総誘殺数は、農業総合研究センター(山形市)では23頭(平年:3.7頭)、鶴岡市では326頭(平年:34.3頭)といずれも多い。特に、鶴岡市では6月2半旬に誘殺数が急増している(図1)。
- 県予察圃場(寒河江市)の予察灯でのクサギカメムシの初誘殺時期は5月5半旬(平年:6月3半旬)と早く、6月2半旬までの総誘殺数は4頭(平年:0.7頭)と多い。
- もも、西洋なし、日本なしではクサギカメムシの寄生及び被害果が確認されている。
- 気象庁の早期天候情報では、6月15日頃からかなりの高温(平年差+2.2℃以上)になると予報されており、果樹カメムシ類の活動が活発となり果実への加害が増加すると予想される。
防除対策
- 気温や湿度の高い日に果樹カメムシ類の園内への飛来や吸汁加害が多くなる傾向がある。園内をこまめに見回り、樹上での寄生や被害果の発生に注意する。
- 園内で成幼虫の寄生や卵塊、被害果が確認される場合は、速やかに捕殺するとともに薬剤散布を行う。また、加害は収穫期まで長期間にわたるので、園内の見回りを継続して行う。
- 薬剤の選定に当たっては「山形県農作物病害虫防除基準」を参照し、果樹カメムシ類に効果の高い剤で防除を実施する。なお、薬剤抵抗性出現を防止するため、同一系統の薬剤の連用を避ける。特に、合成ピレスロイド剤の総使用回数は2回以内とする。
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発生速報第5号(もも、りんご、なし等 果樹カメムシ類)(PDF:219KB)