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近年の気候変動の影響を最小限にとどめ、毎年、高品質なさくらんぼを安定して生産するためには、充実した花芽と光合成能力の高い葉をつくる事がとても大切です。
隣の樹との間隔が十分に確保できず、樹冠下に光が届かない場合は、縮伐・間伐を検討します。
一方で、花芽が高温になると、翌年の双子果が発生しやすくなります。そのため、縮間伐で、園地が極端に明るくなり、高温になることが想定される場合には、気温が下がる9月上旬以降に行います。
縮間伐の手順としては、まず、最後まで大事に残す「永久樹」と「間伐樹」を決めます。「永久樹」は、「品質が良く収量の多い樹」を基本的に選びます。ただし、結実を安定させるためには、受粉樹が重要であるため、結実が安定しない園地では、受粉樹を優先して残しましょう。
また、一気に間伐すると空間が空きすぎる場合は、間伐樹の主枝等の大枝を縮伐し、「永久樹」の日当たりを改善します。
品種更新のため、成木の樹冠下に苗木を定植した場合は、苗木の生育を促進するため、周辺の成木を計画的に縮伐・間伐し、日当たりを確保しましょう。