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稲発酵粗飼料は、稲の穂と茎葉をまるごと収穫・密封し、乳酸発酵させた飼料です。牛の嗜好性も良いことから、重要な自給飼料の一つとなっています。
稲発酵粗飼料とする稲の収穫は、出穂から概ね30日後の黄熟期を基本とします。この時期の稲は、栄養成分が最も高く、また水分が65%程度となることから、良好な発酵に適した条件となっています。まもなく収穫適期を迎えますので、次の点に注意して収穫の準備を進めましょう。
まず、収穫前は、収穫機械の点検を行うとともに、土や砂の混入による発酵品質の低下を防ぐため、落水時期を早めるなど、ほ場の水の管理に注意しましょう。
次に、雨天時や降雨直後は、稲の水分が高くなり、発酵品質の低下につながることから、収穫を避けましょう。
更に、収穫後の良質な発酵を促すため、ロールを高密度に梱包し、梱包後はできるだけ速やかに、ラップフィルムで六層巻きを基本として密封作業を行いましょう。
なお、ラップフィルムの破損やゆるみは、カビの発生など品質低下につながりますので、輸送時の取扱いには十分注意しましょう。