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大豆は、莢の中の子実が肥大する時期を迎えています。8月下旬から9月上旬は、大豆の病害虫の中でも大きな被害を及ぼす紫斑病とマメシンクイガの防除時期にあたります。
紫斑病に感染すると、大豆の表面が紫色に変色した紫斑粒が発生します。紫斑病は、開花期から40日間ぐらいが感染期で、気温が25℃以上で多湿になると感染しやすくなります。防除適期は開花後25日から35日の間です。薬剤散布は、薬液が莢まで十分付着するよう丁寧に行います。
マメシンクイガは、卵からふ化した幼虫が莢の中に入り、子実を食害する害虫です。大豆を連作している圃場ではマメシンクイガの生息密度が高まりやすく、被害が大きくなります。できるだけ連作を避けることが大切ですが、昨年、マメシンクイガの被害があった圃場で今年も大豆を作付けしている場合は特に注意が必要です。薬剤防除の基本は、二回の適期防除で、一回目を8月25日頃に行い、その10日後に二回目を行います。
一回目の防除適期は紫斑病の防除適期と重なるので、8月25日頃に同時防除を行いましょう。
この二つの病害虫は、収量だけでなく品質にも大きく影響するので、適切な防除に努め、高品質な大豆を生産しましょう。