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果樹の高温対策

近年の夏は、温暖化の影響で、高温少雨傾向となっており、日焼け果や着色不良、果実が軟らかくなる症状等が様々な樹種でみられています。高温によるロスを防ぐためには、灌水や散水、遮光等の対策が有効です。
「灌水」は、高温対策に加え、果実の肥大促進も期待できる方法です。灌水する量は、1週間に10a当たり20t程度とし、朝夕の涼しい時間帯に実施します。特に、幼木やりんごのわい性台木は根が浅く、乾燥の影響を受けやすいため、積極的に灌水します。ただし、ももでは、果実の軟化を抑えるため、5t程度とします。
「散水」は、高温対策に加え、果実の着色促進も期待できる方法です。高温による日焼け果防止を目的とする場合は、果実温度が高まる日中に1時間間隔で樹上から複数回散水します。ぶどう等で、着色促進を目的とする場合は、夕方に10a当たり200L程度を樹上から散水します。
「遮光」は、資材を用いて果実への直射日光を避け、日焼け果の発生を防止する方法です。りんご等では温度が上がりやすい樹体の西面や南面に遮光資材を設置すると効果的です。また、徒長枝の剪定時期を遅らせて、枝の日陰を活用することも有効です。
今年の夏も高温となっていますので、園地環境に合った対策を実施しましょう。

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