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これからの時期は、果菜類を中心に野菜の育苗が本格化します。「苗半作」という言葉があるように、良い苗を作ることは収量確保への第一歩です。今日は低温期の育苗における温度の確保について紹介します。
まずは、農業用の電熱線で地温を確保する育苗床作りです。育苗床の周囲にコンパネなどで高さ10cm程度の枠を作り、床面にはあらかじめ発泡スチロール板などの断熱資材を設置すると、温度を確保しやすく、省エネにもつながります。電熱線は1㎡当たり100W程度を目安に配線して5cm程度覆土し、十分に水で湿らせてから「農ポリ」などで被覆します。
次に、トンネル支柱を設置してビニールで被覆し、必要に応じて保温資材を重ねて被覆することで保温性を高めます。
最後に、土を入れたポットを育苗床に置き、サーモセンサーを刺し、目標温度まで上がることを温度計で確認してから育苗を始めましょう。
なお、日が差すとトンネル内の気温が急激に上がるので、換気などのきめ細かな管理を徹底し、丈夫な苗作りに努めましょう。