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果樹の剪定の目的は、毎年、品質の高い、おいしい果実を安定して生産することです。
そのためには、「樹全体の日当たり、風通しが良いこと」、「樹高が低く作業しやすいこと」が重要です。
剪定を始めるに当たっては、まず、昨年の収量や病害虫の発生状況を振り返りながら園地の状態を確認します。樹の本数が多く、園地が混み合っている場合、病害虫の発生や品質の低下を招くため、間伐や縮伐を行い、樹と樹の間隔を十分にとりましょう。
次に、樹の状態を確認します。樹高が高く大枝が重なっている場合は、高い枝の切り下げや重なっている大枝の間引きを行います。あわせて、樹勢を確認して、側枝の整理を行います。樹勢が強い樹では、花芽の少ない強い結果枝を、弱い樹では伸びの弱い下がり枝を優先的にせん除します。
近年は、生産者の高齢化や労働力不足が課題となっています。通常の仕立て方に比べ、樹高が低く、軽労的に作業ができる平棚、Y字、V字といったさくらんぼの仕立て方の栽培マニュアルがありますので、興味のある方は最寄りの農業技術普及課にご相談ください。