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今年のりんご「黒星病」の発生は、防除対策が適切に行われた結果、県全体では少ない発生量となっています。一方で、梅雨時期の降雨の影響で発病が多くなった園地もわずかながら確認されています。来年も発生を抑えるために、収穫後の防除対策を徹底しましょう。
「黒星病」の防除は、いかに初期の感染を抑えるかが重要です。そのため、今年の収穫後と来年の春、りんごが発芽する前に薬剤散布を行いましょう。さらに、今年発生が多かった園地では、最初の伝染源となる被害葉の対策が重要となります。落葉した被害葉を集めて処分したり、完熟堆肥で被害葉を被覆するなどして伝染源となる菌の密度を低く抑えましょう。
また、枝葉が混み過ぎている樹や、樹と樹の間隔が狭い園地では、薬剤がかからない部分が残ってしまい、そこから発病して多発生につながってしまいます。薬剤がかかりやすい樹や園地となるよう、間伐、縮伐、剪定を行います。
まもなく、りんご「ふじ」の収穫盛期を迎えます。収穫が終了した園地から、対策を確実に実行して、来年も「黒星病」の発生を少なく抑えましょう。