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農業一口メモ

2025年7月18日 飼料作物の栽培管理

今日は、梅雨から初夏にかけての、飼料作物栽培管理における留意点を説明します。
初めに、牧草の収穫作業についてです。春に行う牧草の収穫に続き、この時期は二番草の収穫を行います。二番草は草丈60~80cmを目安に収穫しますが、夏季の高温・干ばつは夏枯れを助長するため、草丈が短くても、やや早めに刈り取るよう心がけましょう。また、収穫の際は刈取高を高くして、貯蔵養分の消耗を軽減し、草勢の維持に努めましょう。
次に、飼料用トウモロコシの管理です。長雨、豪雨などにより圃場内に水が溜まり続けると、湿害が発生する恐れがあります。湿害を受けた場合は、圃場表面に停滞した水を排水した後、できるだけ早く窒素成分で10aあたり5kg程度を施用すると生育の回復に効果があります。
最後に、ホールクロップサイレージ用稲の管理です。収穫時期に圃場が柔らかいと機械の作業性が悪くなるほか、泥の混入により、サイレージの品質が低下する恐れもあります。収穫時期に応じて早めに落水管理を行い、地耐力を高めておきましょう。

2025年7月17日 高温期の夏秋トマトの管理

5月上中旬頃に定植した夏秋トマトは、収穫の最盛期を迎えています。昨年は、夏の高温の影響で、着果不良や障害果が多く発生しました。トマトは夏の暑さで草勢が弱りやすいため、温度管理に加え、灌水と肥培管理、株の管理が重要となります。
初めに温度管理です。この時期に着果を安定させ、空洞果の発生を防止するには、ハウス内の気温を上げないことが重要です。ハウスの側面に加え、妻面のビニールを開放して換気を十分に行いましょう。また、換気扇や農業用の循環扇を活用すると、さらに効果が高まります。
次に灌水と肥培管理です。一日の灌水量は、晴天日で1株当たり2~3L程度、曇天の場合、その3分の2程度を目安にしましょう。追肥は、液肥を使って灌水と一緒に行うと効果的です。この場合、液肥は数回に分けて与えましょう。
最後に株の管理です。株の下の古くなった葉を摘み取って、風通しを良くすることで、病害虫が発生しにくい環境にします。また、長期どり栽培で行う「つる下げ」は、トマトに与えるストレスが大きいので、一度に大きく主枝を下げず、3回程度に分けて少しずつ下げるようにしましょう。

2025年7月16日 山形農林大学校「オープンキャンパス」開催のお知らせ

山形農林大学校では、入校を希望する高校生やその保護者、高校の先生などを対象とした「オープンキャンパス」を開催します。
「オープンキャンパス」では、在校生との体験実習、学校施設の見学、教育内容や募集要項の説明等を行い、農林大学校への理解を深めていただきます。
体験実習では、稲作・果樹・野菜・花き・畜産・農産加工・林業のうち、二つの実習を体験することができます。内容は、農作物の栽培管理や収穫作業、花束づくり、牛の世話、加工施設の見学、高性能林業機械の実演などを予定しています。
また、施設見学では、新校舎や学生寮の見学の他、学生寮での食事も体験していただきます。
次回の開催は、7月26日(土)です。
「オープンキャンパス」の詳しい内容をお知りになりたい方は、農林大学校のホームページをご覧いただくか、電話0233-22-1528、教務学生担当まで、お問い合わせください。

2025年7月15日 やまがたフルーツEXPOを開催します

今年は、本県にさくらんぼや西洋なしの苗木が導入されてから150周年の節目の年、「やまがたフルーツ150周年」です。この記念すべき年を県全体で盛り上げるため、県では、「いちずに、かじつ。」をキャッチコピーに、県産フルーツのプロモーションを強化しています。
8月9日(土)、10日(日)には、山形市の山形ビッグウイングを会場に「やまがたフルーツEXPO」を開催します。果樹栽培に関わるスマート農業機械の展示や今後の果樹栽培についての公開シンポジウム、フルーツを使ったサイエンスショーや料理教室など、様々な企画を予定しています。また、旬のフルーツや、加工品・関連商品の販売及び飲食ができるスペースがありますので、体験や見学をしながら一日中楽しむことができます。
 その他にも多くの企画があります。詳しくは、「フルーツ150」で検索して、やまがたフルーツ150周年記念ポータルサイトをご覧ください。

2025年7月14日 果樹の仕上げ摘果と高温対策を考慮した新梢管理

7月は、りんごや西洋なし、もも、かきで、最終的な着果量に調整する仕上げ摘果の時期です。
りんごや西洋なしでは、着果が多い部分を手直しするとともに、サビ果や奇形果、傷果を摘果します。ももでは、肥大の悪い果実に加え、果形が左右対称となっている双胚果、果実の内部が割れる核割れ果を摘果します。
かきでは、L級以上の大玉で食味の良い果実を作るため、8月上旬までに、20枚から25枚の葉に1果を残す程度に調整します。
また、この時期は、果樹全般に枝や葉が茂り、農薬が付着しにくいため、樹の幹回りや主枝の分岐部を中心に徒長枝を切除します。
今年の夏も高温の予報となっています。徒長枝の切り過ぎは、樹や果実の日焼けの発生を助長する場合があります。そのため、主枝の背面に発生した中程度の強さの徒長枝は、概ね30cm程度の間隔で残すようにしましょう。
また、高温時にはハダニ類の発生が多くなるため、自園地の発生をこまめに確認し、適期防除に努めましょう。