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農業一口メモ

2026年10月2日 稲わらの腐熟促進

稲刈り後、稲わらを腐熟しないまま春を迎えると、田植え後の気温上昇で稲わらが急激に分解され、稲に有害なガスが発生し、初期生育が不良になることがあります。そのため、秋のうちに稲わらの腐熟を促進する作業を行うことが重要です。
 秋に行う稲わら腐熟促進の方法は大きく分けて二つあります。一つ目は、収穫後、稲わらの腐熟を促進する資材などをできるだけ早いうちに散布する方法です。二つ目は、気温が低下する前に、なるべく浅く耕耘する方法です。耕耘の深さは5~10cm程度で十分で、稲わらと土壌表層の混和が目的です。深く耕耘すると、稲わらが作土深くに埋もれて、腐熟が進みにくくなるだけでなく、春の耕耘作業時に田んぼが乾きにくくなる等の影響が出るので注意が必要です。資材の散布と耕耘を組み合わせると更に効果が高まります。
秋の水田管理をしっかり行って、来年の稲の初期生育量を十分確保し、高品質・良食味米の安定生産につなげましょう。

2026年10月1日 「ラ・フランス」の適期収穫

10月は、西洋なし「ラ・フランス」の収穫期となります。「ラ・フランス」は、収穫が早すぎると、香りが少なく食味が低下します。一方で、収穫が遅れると日持ちが悪くなり、果肉障害が発生しやすくなります。そのため、適期に収穫することがとても重要です。
収穫期は、満開後の日数に加え、果実の硬さやデンプンの抜け具合といった果実品質に、気象状況などを加味して、総合的に判断します。
今年は、開花時期が前年より7日程度早いため、収穫期も前年より早まる見込みです。果実品質は、全般に大玉傾向であり、果肉硬度の低下が進んでいる園地も一部でみられるようです。
JAや各総合支庁の農業技術普及課では、地域ごとの果実品質を調査し、収穫適期を判定しています。また、園芸農業研究所では、定期的に調査を実施し、県の農業情報ホームページ「やまがたアグリネット」に調査結果を掲載しています。園地ごとに生育は異なるため、それらの情報を参考にして、自園地の収穫期を決めましょう。
また、収穫時には、シンクイムシ類等の病虫害の被害果実が混入しないよう十分注意しながら、適期に収穫し、おいしい「ラ・フランス」を全国の消費者に届けましょう。

2026年9月30日 施設園芸の暖房準備と省エネ対策

県内では、秋から冬の期間にも、加温施設で、ばら、アルストロメリア等の園芸品目を生産しています。この冬は、緊迫した中東情勢等の影響で、灯油等の価格が高くなることが予想されます。そこで、暖房を開始する前に、暖房設備の準備段階で取り組む、あまり経費をかけずにできる、省エネ対策について紹介します。
一つ目は、ハウスの気密性を高めることです。ハウス本体や内張カーテンに穴や隙間がないか点検し、必要に応じて目張りや補修を行い、穴や隙間を無くしましょう。
二つ目は、ハウス内の温度ムラを無くすことです。そのために、温風ダクトの配置や穴の間隔が適切か、また、温度センサーの設置位置が適切かを確認し、調整しましょう。このほか、循環扇の利用も効果的です。施設内の温度ムラを無くすことで、生育の揃いも良くなります。
三つ目は、暖房機器のメンテナンスです。定期的にメンテナンスすることで、暖房機器の加温能力を最大限発揮できるようになり、燃料消費量を削減できます。暖房を始める前に、取扱説明書に従って、点検や掃除を実施しましょう。これは、暖房機器の故障を予防することにもつながります。 
以上のような対策を積み重ねて、効果的な省エネにつなげましょう。

2026年9月29日 果実ジャム製造の留意点

収穫の秋を迎え、リンゴや西洋梨を使用したジャム製造が本格化します。繁忙期の食品事故を未然に防ぐため、製造時の衛生管理における三つの重要ポイントを確認しましょう。
一つ目は、pHの管理です。果実ジャムでは pH4.0 以下を目安とし、pHメーターを用いて数値で確実に確認してください。
二つ目は、密封状態の確認です。熱い瓶に熱いジャムを充填後、手早く蓋を締めます。加熱殺菌前に、蓋の締まり具合や瓶の口への汚れ付着がないかを点検してください。正しく密封されていれば、殺菌・冷却を経て常温に戻った際、蓋の中央がへこんだ状態になります。
三つ目は、加熱殺菌の温度と時間です。殺菌槽が規定温度に達しているかを確認し、開始・終了時刻を必ず記録しましょう。また、殺菌開始前のジャムの温度が下がりすぎていないかを確認することも、殺菌効果を確保する上で不可欠です。
以上のポイントは製造ごとに記録・保存してください。出荷前にこれらの記録を照合して最終確認を行い、安全でおいしいジャムを消費者の皆様へお届けしましょう。

2026年9月28日 さくらんぼのスマート農業機器開発の取組み

スマート農業は、AIやロボット技術などを活用して少ない労力で高い生産性を実現する技術です。今日は、さくらんぼのスマート農業機器開発における県の取組みを紹介します。
さくらんぼ栽培では、高齢化などの影響で年々栽培面積が減少しており、今後、産地を維持していくためには、規模拡大や作業の省力化が不可欠です。一方、さくらんぼで使用できるスマート農業機器は少なく手作業が多いため、規模拡大や省力化が進みにくいのが現状です。そこで県では、山形発の新しいスマート農業機器の開発を行う「さくらんぼ新未来プロジェクト事業」に、今年度から着手しました。この事業では、技術力を持つ産業側と農業現場のニーズをマッチングさせ、農工連携で生産現場の課題解決に役立つ機器の開発を目指しています。
現在まで、農業現場のニーズや既存のスマート農業技術の調査、企業の参入を促すセミナー開催などを経て、具体的な機器の開発に向けたプロジェクトチームを立ち上げました。省力的なさくらんぼ栽培の実現に向けて、引き続き取り組んでいきますので、ぜひご期待ください。