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農業一口メモ

2025年3月12日 「低温アラート」の御紹介

 「低温アラート」は凍霜害対策支援ツールで、農業情報サイト「やまがたアグリネット」で提供しています。
 これは、県内約50地点に設置した気象センサーと連携し、観測した気温データを低温のアラート情報としてメールでお知らせするもので、今年は3月から運用を開始する予定です。
 「やまがたアグリネット」の会員となることで利用が可能となり、トップページ下部の「農作業アラート」のアイコンから、利用することができます(https://agrin.jp/alert/index.html)。まず、設定ページで地点を選択し、アラートメールを受け取る温度を設定すると、選択した地点で設定温度を下回った場合にアラートメールが配信されます。この情報をもとに、凍霜害対策の実施を判断できます。「やまがたアグリネット」は、県内在住の農業者または農業関係者の方であれば、どなたでも無料で会員になることができます。会員登録後は、ぜひ「低温アラート」を活用して、さくらんぼやりんごなどの凍霜害対策に、ぜひお役立てください。

2025年3月11日 耕作放棄地を活用したわらび栽培

 近年、農家の高齢化や担い手不足が進んで十分な労働力が確保できないために、中山間地域を中心に水田や畑地の耕作放棄地が増加しています。このような耕作放棄地を有効活用でき、省力的で比較的導入しやすい作物の一つとして、わらびがあります。
 わらびは、これまでも中山間地域の有望な山菜品目として、植え付けが進められてきました。しかし、これまでの根を植え付けるやり方では、雑草と競合して負けることが多く、なかなか定着しませんでした。
 そこで、県では、ポット苗を育成し、適期に植え付けることで、雑草に負けることなく、株を定着させる、新しい技術を開発しました。この技術を活用することで、ポット苗の定植から3年で圃場全面を覆う成園にすることができます。
 技術の詳しい内容については、最寄りの農業技術普及課にお問い合わせください。

2025年3月10日 開学2年目を迎える東北農林専門職大学

 今日は、東北農林専門職大学の来年度の授業の内容やオープンキャンパスの予定をお知らせします。
 開学2年目を迎える令和7年度は、新しい授業として「臨地実務実習」が始まります。これは、農業経営体や6次産業化に取り組む法人、森林業事業体などに出向き、生産現場で実務に携わる実習を行います。年間30日間、卒業までの間に90日間の日数をかけて行うこの実習は、専門職大学ならではの授業内容です。
 また、入学を検討されている皆様に、令和7年度のオープンキャンパスについてお知らせします。7月13日(日)、7月27日(日)、8月30日(土)に開催し、教員や学生と詳しく話ができるブースを設置する他、実習体験なども予定しています。大学の雰囲気を体感できる貴重な機会ですので、入学をお考えの方はぜひご参加ください。お申込みは、詳細が決まり次第、大学ホームページでお知らせします。
 開学してからの1年間は、学生、教員ともに緊張したところがありましたが、しだいに緊張がほぐれて、大学の文化や雰囲気ができてきました。これからも、農林業を目指す学生のワクワクした学びを支えていきます。

2025年3月7日 春植え野菜の育苗管理

 ハウス早熟栽培の野菜は、今月中旬頃から本格的な定植時期を迎えます。健全な苗を作るため、次の3点に注意して管理しましょう。
 1つ目は「換気」です。この時期は日射が強く、ハウスや保温トンネル内の温度は、朝から急激に上昇しやすくなります。晴れの日は朝から少しずつ数回に分けて換気量を増やし、適正な温度で管理しましょう。ただし、1回の換気量を大きくすると、急激な温湿度の変化で葉が萎れ、葉の縁が枯れ上がる症状が発生することがあります。万が一、換気が遅れた場合でも、あわてずに少しずつ開放し、徐々に温度を下げるようにします。
 2つ目は「外気の風除け」です。ハウス内は暖かくても、外気はまだ冷たく、換気の際、苗に直接冷気が当たると、生育障害が発生しやすくなります。ハウスの入り口やサイドには内張カーテン等を用いて風除けを設置し、外気が直接苗に当たらないように工夫します。
 3つ目は「鉢ずらし」です。生育が進み、隣接する苗の葉が重なり合うようになったら、鉢と鉢の間隔を広げる「鉢ずらし」を行い、節間が詰まった充実した苗に仕上げましょう。

2025年3月6日 啓翁桜のカイガラムシ防除

 カイガラムシは啓翁桜の重要害虫の一つです。カイガラムシが枝に寄生すると、商品となる枝の見た目が悪くなるだけでなく、樹液を吸われた影響で、開花が不ぞろいになることがあります。ひどい場合には、株全体が衰弱して、生育が悪くなり、収量が低下します。今日は、カイガラムシの防除について紹介します。
 カイガラムシの防除は、啓翁桜が発芽する前の休眠期に防除を行うことが重要です。薬剤防除の場合、葉が出る前なので、散布した薬剤が枝に付着しやすく、特に効果的です。また、物理的な方法として、枝をブラシでこすってカイガラムシを取り除くことも有効です。
 例年、4月上旬には啓翁桜の発芽が見られます。時期を逃さないように準備を進めて、カイガラムシの寄生が確認されている園地では、被害が広がらないよう、必ず防除を行いましょう。