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年末を控え、今年の農業生産を振り返り、今後の経営について相談・検討している方も多いのではないでしょうか。経営状況をしっかり把握するには、複式簿記記帳に基づいた決算書が最も重要な資料となります。
一般に、簿記記帳の方法は、単式簿記と複式簿記に分類されます。単式簿記は、主に収入と費用について記帳するもので、比較的簡単に一年間の農業所得を計算できますが、収入や費用の記帳もれがあると正確な経営状況の把握ができなくなる恐れがあります。
一方、複式簿記では、収入、費用に加えて、機械・施設、売掛金などの資産に関する科目や、借入金、買掛金などの負債に関する科目についても、仕訳のルールに基づき、漏れなく記帳します。こうすることで、正確に農業所得を計算できることに加え、財産状況が明らかになるため、今後の経営判断がしやすくなります。
簿記記帳用のパソコンソフトが市販されていることから、パソコンで記帳を始める方も多くなっています。農業技術普及課では、簿記の講座などで、複式簿記の方法を基礎からわかりやすく指導しています。新年からの複式簿記の記帳開始に向けて、準備を進めてみてはいかがでしょうか。
令和6年度の県内の新規就農者は383人で、調査開始以降最多となりました。
新規就農され、これまでの農作物の栽培管理や経営はいかがでしたでしょうか。農繁期が過ぎ自分の活動について見直している時期だと思います。就農したものの、栽培管理や農業経営について相談したり、悩みを話せる同世代の農業者がいない、横のつながりを作りたいがどうすればよいか分からない、と感じていませんか。
県内には、20代~40代の若手農業者で構成される農業青年組織があります。同じ経営品目で構成された組織では、栽培技術の研修会や、お互いの圃場の視察等を行っており、農業者同士の情報交換の場としてだけではなく、技術力向上にもつながっています。異なる経営品目の農業者で構成された組織では、広いつながりができています。
県内各地域では、20の青年農業組織が活動しています。詳しい内容を知りたい方は、ぜひ最寄りの農業技術普及課にお問い合わせください。
山形県には、美味しいお肉がたくさんありますので御紹介します。
まず初めに牛肉、「総称山形牛」です。「総称山形牛」は、甘みがあり、かつ質の良い脂身と、旨味の多い赤身がバランスよく入った、きめ細やかなサシが特徴です。また、不飽和脂肪酸の割合が高い脂身は、融点が低いため、口の中に入った途端に溶け出し、脂身の甘味と赤身の旨味が広がり、大変美味しいと評価されています。
次は、豚肉です。県内にはいろいろな銘柄豚があります。各地の生産者が高品質で美味しい豚肉を生産するため、品種の組合せやエサなどに工夫を凝らし、銘柄豚を生産しています。それぞれの銘柄豚毎に独自のおいしさがありますので、是非、食べ比べてみてはいかがでしょうか。
最後は鶏肉です。「やまがた地鶏」は、赤笹シャモと名古屋種をかけ合わせて生まれた交雑種を父として、横斑プリマスロックを母として生まれた肉用の地鶏です。それぞれの品種の特長を受継ぎ、コクと適度な歯応え、そして旨味に優れているのが特長です。
県産の美味しいお肉を、お店や御家庭の色々なお料理で御賞味ください。
「GAP」とは、「農業生産工程管理」と訳され、農作物を生産する過程で発生する事故やトラブルを未然に防止するために農業経営全体を管理する手法です。
具体的には、農作業の手順をルールとして定め、点検と改善を繰り返しながら、より安全で安心な農産物を生産していく取組です。
例えば、農薬の残留事故防止のため、「農薬散布前に防除計画と最新の使用基準を確認し、散布後は防除記録を必ず行う」といったルールを作成します。栽培期間中は、このルールに従って作業を行い、栽培期間終了後に、ルールどおりに実施できたか点検します。万が一、防除記録に記載漏れなどの不備があった場合には、次回改善を図り、農産物の安全性をより高める取組を確実に進めていきます。
また、GAPは、適切な資材管理によるコスト削減、マニュアル化や整理整頓による作業効率のアップ、そして何よりも労働安全の向上が図られるなど、生産者自身の経営改善ツールとしても非常に有益です。是非、取り組んでみてはいかがでしょうか。
今日は、今年4月に開学した東北農林専門職大学の令和7年度一般選抜試験についてお知らせします。
東北農林専門職大学は、将来の山形、東北、日本をけん引する農林業経営者などの養成を目的に設立されました。農林業の生産や経営等に係る知識と、理論に裏付けられた技術、地域活性化に向けた課題解決の実践的手法などを学ぶことができます。
現在、令和7年度入学生を募集しており、オンラインでの個別相談も受け付けています。募集する学科は2つあり、1つ目は農業経営学科です。この学科では、スマート農業等の最新の技術や、輸出などのグローバル化にも対応した農業経営者の育成を目指しています。2つ目は森林業経営学科です。自然環境や豊かな生態系など、森林の恵みを活用した多様なビジネス展開を目指す森林業経営者を育成します。
一般選抜は、令和7年1月18日・19日に実施される大学入学共通テストを利用した学力試験のほか、小論文、面接、書類審査を行います。出願期間は令和7年1月27日から2月5日、試験日は令和7年2月25日です。
個別相談のお申込みや、詳しい出願手続きについては、大学ホームページをご覧ください。