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農業一口メモ

2026年5月21日 水稲の除草剤散布について

 田植作業が終わった圃場では、順次、除草剤が散布されています。昨年の秋は、ヒエ等の雑草が残った水田が多く見られており、そのような圃場では今年も雑草の多発が懸念されます。除草剤の効果を十分に発揮させるための基本を再確認しましょう。
 一つ目は、水管理です。圃場からの漏水が無いように畦畔や水尻をしっかり整備して水持ちを良くすることが重要です。漏水箇所がある場合は、すぐに補修しましょう。除草剤の散布は、3~5cm程度の湛水状態で行い、散布後少なくとも7日間は止水とします。
 二つ目は適期散布です。近年は温暖化の影響で雑草の発生が早まる傾向にあり、例年と同じ時期に散布しても適期を逃して取りこぼしてしまう事例が増えています。確実に除草効果を得るために、雑草の発生状況と薬剤の使用時期をよく確認して適期内に散布することが重要です。
 雑草は、水稲の生育を阻害して収量を低下させるだけでなく、斑点米カメムシ類の増殖場所になる等、品質にも大きな影響を及ぼします。除草剤をしっかり効かせて、高品質米生産につなげましょう。

2026年5月20日 さくらんぼの着色管理

 さくらんぼの品質向上のために重要なことは、葉や果実への日当たりを確保することです。今日はそのための着色管理方法について紹介します。
 着色管理は、まず、枝吊りや誘引を行い、枝同士の間隔をあけます。これらの作業を最初に行うことで、過剰な新梢管理や葉摘みを防ぐことができ、労力の軽減と樹勢を保つことに繋がります。
 次に、日当たりを妨げている新梢を取り除きます。幹の周りや主枝の基から出ている新梢を主体に整理し、枝の中ほどから先の方に出ている新梢は残すようにしましょう。
 最後に葉摘みを行いますが、今年の6月も高温予報となっています。樹の上部や外周部は高温障害果が発生しやすいため、葉摘みを控えます。樹の下枝や内部は、果実の間に潜り込んだ小さい葉や、果実に覆いかぶさっている葉を摘む程度にとどめ、短果枝に大きな葉が4、5枚残るようにしましょう。
特に、樹勢が弱い樹では、高温障害果が発生しやすいため、葉摘みを控え、果実を早めに収穫しましょう。

2026年5月19日 ミストを使った施設内の環境制御

 昨年は6月半ばから気温が高く、降水量が少ない日が続きました。高温・乾燥の環境では、植物は葉っぱの気孔を閉じてしまい、二酸化炭素の吸収量が減少します。すると、天気が良くて光があっても、光合成が十分に行われず、作物の生育が悪くなってしまいます。
 そこで、水が霧状になった「ミスト」を噴霧すると、施設内の湿度が高まり、気孔が開いて光合成がスムーズに行われます。さらに、水が蒸発するときの気化熱で、施設内の気温を下げる効果もあります。
 施設で、適切なミスト噴霧を行うには、晴天時は噴霧し、曇天や雨天時は停止するメリハリある噴霧制御が必要です。また、作物が長時間濡れると病害発生が懸念されることから、ミスト噴霧の時間や間隔、夕方の終了時刻の設定は、作物の濡れ方を見ながら調節が必要です。
 ミスト噴霧の設定は、空気中にあとどのくらいの水を含むことができるかを示す、「飽差」という数値に基づいて行う方法があります。施設内を最適な飽差に管理する技術は「飽差制御」と呼ばれ、県内では、施設栽培のトマトやホウレンソウ、アルストロメリアで研究事例があります。設備や設定方法の詳細は最寄りの農業技術普及課へお問い合わせください。

2026年5月18日 さくらんぼの害虫防除

 近年、さくらんぼで発生が目立つ害虫の一つがウメシロカイガラムシです。二年枝や三年枝に寄生しやすく、多発すると枝が真っ白になります。ウメシロカイガラムシは雌成虫が越冬し、例年5月20日頃に、ふ化したオレンジ色の幼虫が歩いて移動し始めます。この時期が防除適期ですので、樹の上部までよく観察し、遅れないよう薬剤防除を行いましょう。
 一方、果実では、オウトウショウジョウバエに注意が必要です。この害虫が園地内で発生すると果実内部に産卵し、ふ化した幼虫が果実内部を食害します。被害は、着果数が多く果実が重なり合った部分に多く見られるので、園内をよく観察しましょう。表面に果汁がしみ出ている被害果実を見つけた場合は、すぐに摘み取って処分し、薬剤防除を行います。オウトウショウジョウバエの発生源となるのを防ぐため、収穫する際には、樹上に果実を残さないようにしましょう。
 害虫防除の基本は早期発見・早期防除です。園地をよく観察して害虫の発生に合わせた防除を行い、品質の高いさくらんぼを生産しましょう。

2026年5月15日 農作業を安全に!

 田植えなどの春の農作業が本格化しています。例年、4月から5月にかけて農作業事故が多く発生しており、なかでもトラクターなどで移動中の転落死亡事故や、作業機の点検中に大けがを負うような痛ましい重大事故が多く発生しています。
 トラクター運転中の事故を防止するためには、ヘルメットやシートベルトの装着の徹底や、安全フレームの装備、圃場から路上へ出る前にブレーキの連結ロックの確認が重要です。また、作業機を動かす時は周りに人がいないか確認し、点検等で座席を離れるときは必ずエンジンを止めるようにしましょう。
 また、事故が発生しても、すぐに助けを呼んだことで重傷にならなかったケースがあります。そのため、作業はできるだけ二人以上で行ってください。一人で作業をする時は、家を出る前に家族に作業計画を伝え、作業中は携帯電話を常に身に着けましょう。家族や地域ぐるみで農作業事故を防止しましょう。