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さくらんぼの加温ハウス栽培は、加温開始時期の判断が重要です。
通常は、休眠から覚醒した後に加温を始めます。「佐藤錦」が休眠から覚めるには、7℃以下の低温に1,650時間遭遇する必要があります。この時期は、村山地域の平坦部の場合、平年では1月20日前後となります。今季は12月に気温が高い期間があったため、平年より数日程度遅れる見込みです。
近年は、初冬の気温が高く、休眠覚醒が遅れることも多くなっています。そのため、「やまがたアグリネット」の会員サイトなどで、低温遭遇時間の確認を必ず行ってから加温を始めましょう。
また、通常の加温栽培よりも生育をさらに早めるため、休眠から覚める前に、休眠打破剤を処理する方法もあります。休眠打破剤の使用に当たっては、散布時期や希釈倍率によって、効果に差がでたり、樹勢に悪影響を及ぼしたりすることがあるため、十分に注意しましょう。
詳しい休眠打破剤の使用方法については、最寄りの農業技術普及課にご相談ください。
令和7年のさくらんぼは、「佐藤錦」の開花期間中に、強風、降雨、低温となったことから結実が悪く、生産量は、平成以降で最も少ない8,310トンとなりました。令和6年産に続き2年連続の不作となったことで、消費者や市場関係者からの産地に対する信頼が揺らいでおり、安定生産が喫緊の課題となっています。
そこで、安定生産への意識醸成を図るため、「さくらんぼ産地再生フォーラム」を開催します。日時は、1月21日(水曜日)午後1時から4時まで、場所は、山形ビッグウイング2階大会議室です。内容は、訪花昆虫の生態と管理方法、結実対策の優良事例や対策技術の研修のほか、結実しやすい園地環境を整備するために、県で行っている補助事業について紹介します。
参加には、事前のお申し込みが必要です。また、会場出席のほか、オンライン参加も可能です。詳しくは、「さくらんぼ産地再生フォーラム」で検索し、県のホームページから1月9日までお申し込みください。
1月上旬から2月上旬までは、降雪量が多く、果樹の枝折れや棚の倒壊などの被害が発生しやすい時期です。降雪が続く場合は、こまめに園地を見回り、雪を落として、枝折れや施設の破損などを防ぎましょう。
一度降り積もった雪をそのままにしておくと、枝や棚に雪が凍り付き、落ちにくくなります。このため、降雪が続いた時や、まとまった雪が降った時は、できるだけ早めに枝や棚、パイプなどに積もった雪を落とします。なお、雪を落とした後は、枝から支柱が外れていることがあるため、次の降雪に備えて、支柱のかけ直しや、枝と支柱の結束を行います。パイプを2本クロスして枝を支えると、より効果が上がります。
また、雪が解ける際には、埋もれた枝が下に引っ張られて裂けることが多いため、雪からの枝の抜き上げや掘り出しを行います。掘り出すことができない場合は、枝の周囲に溝を掘るか、スコップで枝の上や周りの雪に切れ目を入れ、枝が引っ張られる力を弱めます。
雪対策をしっかり行い、樹や施設を護って、今年の生産に繋げましょう。
例年1月は、積雪による農業用ハウスの倒壊の発生が多い時期です。気象予報や実際の降雪量に注意して、被害を未然に防ぎましょう。
農業用ハウスでは、ハウスサイドに屋根から滑り落ちた雪が積み上がり、ハウスの肩まで達すると、その重みで倒壊しやすくなります。そのため、ハウスサイドの除雪はこまめに行い、屋根の雪が落ちるスペースを十分に確保しておきましょう。除雪の際は、複数人で作業するなど、安全に気を配りながら行ってください。
また、屋根に積もった雪は、積もったままにせず、なるべく早く滑り落ちるようにします。暖房機があるハウスでは内張の天カーテンを開放して5℃以上を目安に暖房して、雪を融かして滑り落とします。暖房機を設置していないハウスではストーブなどの補助暖房機を持ち込み、ハウス内の気温を上げましょう。屋根の雪を放置しておくと、被覆資材が雪の重みによりたるんでしまい、雪が滑り落ちにくくなります。特に「農ビ」は、たるみやすい資材ですので、屋根に積もった雪を早めに落とすよう心がけましょう。
新年あけましておめでとうございます。
令和8年、午年最初の「農業一口メモ」です。
今年は「丙午」の年。勢いが強く、前向きなエネルギーに満ちた年といわれています。これまで努力してきたことが形となり、新しい挑戦へ踏み出す力が湧いてくる1年です。大切なのは、流れに乗りながらも冷静に計画を立て、地に足をつけて進むことです。
昨年までに積み重ねてきた経験や工夫をもとに、着実に行動することが、次の飛躍につながります。焦らず一歩ずつ、確かな歩みを重ねていきましょう。
新しい年の始まりは、農業経営の目標を立て、計画を見直す良い機会です。作付面積や品目を決めたら、栽培方法や作業工程、販売先や価格を整理し、年間の収支や資金計画を立ててみましょう。燃料費や資材費の高止まりが続く中では、経費の見直しや省力化も重要です。気候変動の影響も大きくなっているため、高温耐性のある品種の導入や、ハウスや設備の改善も検討しておきましょう。
また、地域や仲間との連携も大切です。作業の協力や情報交換を通じて、新しい技術や販路の情報を共有すれば、経営の安定と発展につながります。補助事業や支援制度も上手に活用しながら、無理のない経営を心がけましょう。
農業は自然と共に歩む営みです。環境の変化にも柔軟に対応しながら、健康に留意し、笑顔で1年を過ごしていきましょう。