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新規就農奮闘記10 〔我妻飛鳥さん〕

「夫婦の足並み」

 就農した時には180度ほど気持ちに温度差があった私達。
 その後のドタバタ生活でその温度差はますます広がるばかりといった感じでしたが、その状況が少しずつ変わり始めたのは、青年を雇用しようと動き始めた頃だったと思います。

 私もハローワークや農水省の補助制度を探し回り、何か少しでも資金面での補填策はないかと調べました。
 そしてクラウドファンディングに挑戦する事に。内容や経緯は前回の主人の回で書いているので割愛させていただきますが、決して楽なものではないと感じました。何度も心が折れそうになりながらもなんとか目標達成。
 皆様からのご支援とご協力のおかげで前に進む事が出来ました。
 重ねてお礼申し上げます。本当にありがとうございました!

 実際にはクラウドファンディング挑戦前から青年には一緒に仕事をしてもらっていた訳ですが、すぐ様々な変化がありました。
 作業効率が上がったのはもちろん、私達とはまた違う視点からの意見なども聞けるようになり、今まで気付かなかったような思いがけない改善点を見出せる事も。
 まずはやってみる。そして反省点をあげ、もっとこうできる、こうした方がいい。その繰り返しで、この1、2年は笑伝として本当に改革と改善の年になりました。

 そして、仕事で作業効率が上がると夫婦でお互い無理強いしなくてすむので、時間と気持ちにも少しずつ余裕を持てるようになり、ここ数年のお互いの苦労や大変さを理解できる柔軟さも生まれたように思います。
 仕事部分でもお互いの得意不得意を活かした仕事分けが出来るようになり、家庭内の役割も少しずつ協力できるようになりました。

 青年のやる気を潰したくない。
 でも、私達もなんとか食っていくのがやっと…という状況から、
 人を雇用しても成り立つ経営にするためにはどうしたらいいだろうか?
 と、恐る恐る踏み出した一歩ですが、私達も自分の足元から未来へ目を向ける事ができたような、ようやく夫婦でも足並みが揃い始めたような…そんな感覚でした。

 相互理解ができないと、全てが苦痛だし、憎しみがつのるばかり。
 家庭でも仕事でも一緒だからこそ、夫婦の足並みはそろっているほうがいいと感じます。
 大変なのはお互い様、という助け合い精神を持てないと穏やかに事が進みません。
 この頃から、私はなぜ農業が嫌だと思い始めたんだろう…?、と振り返りはじめました。

 農家の嫁ってだけで気の毒がられるから?
 農家ってだけで大変だねって言われるから?

 実家でそんなにたくさん手伝ってきたわけじゃないから、農業について詳しいわけでもない。ただ、家庭における女性の苦労や犠牲を多く見てきたからではないかと改めて思いました。
 昔ながらの「仕事して帰る男性は偉い」的な雰囲気が昔の家にはありました。祖父母達は誰に食わせてもらってんだ!ってセリフが出る年代です。
 家庭内には男尊女卑的な感じが残っていました。
 そんなイメージが強すぎて、自分達もそうなるのではないかと不安と恐怖心、抵抗感が募っていたのだと思います。

 今はうってかわって男女平等な時代。
 女性が仕事をしているかわりに、男性も家事育児に協力的。
 母世代の女性達の忍耐強さは本当に脱帽ものです!
 その頃とは比べ物にならないとは思いますが就農直後は私もそれなりたな大変な思いをした気がします。
 でもそれは、主人のやりたい「明るく楽しくやっていける農業」を実現するための開拓期間だったと今は思えています。
 なんでもそうですが、始める時はエネルギーもいるし、苦労も伴う。
 それを経ての今、今を経ての未来に繋がる。
 反対を押し切り、就農しようという主人に私はいくつか頼んだ事がありました。
 家族経営だからこそ家庭を犠牲にするような事はしてほしくない、家族サービスも大切にしてほしい。
 実父と確執を持ったままでは私はこの先も心からは農業を楽しめない、農業をするからには親孝行にもなるような未来にしていきたい。など、不安を拭うような気持ちで。
 覚えてすらいないかもしれないし、本人は無意識かもしれないけれど、主人は少しずつちゃんと解決してくれているような気がしています。
 もしかしたら、思い描くお互いの明るい未来ビジョンが少しずつ同じようになりつつあるのかもしれません。
 だから、私も今は農業を苦には思いませんし、自分達次第でこれからいろんな可能性を広げていける職業だとも感じられるようになりました。
 まだまだ農業が抱える問題もたくさんあり、天候の影響や相場の変動による収入の増減など、不安要素もたくさんあるのも事実ですが…。
 今でも、良い時悪い時さまざまな事がありますが、苦労したり落ち込んだり失敗したり、それを乗り越えて強くなったりと、人間らしい生き方をしているのかなと思います。
 慣れもだいぶあるとは思いますが、機械的に与えられた仕事をこなしているより、自分達には向いているのかもしれません。

子どもたち向けの農業体験の様子
子どもたち向けの農業体験の様子


問合せ先/TEL:0233-22-8794 FAX:0233-23-7537

更新日/2018年 12月 7日

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