[質問]

 今は未来のお米に向けて品種改良をしているそうですが、今までの品種改良とはやり方がちがうんですか?

[答え]

 品種改良は、まず、かけあわせをして、その子供の中から良いものを選んでいくことのくり返しです。やり方に今までと大きなちがいはありません。少しちがうことといえば、かけあわせをする両親が毎年ちがうということ、それと、良いものを選び出す方法を毎年工夫していることです。

 かけあわせをする両親は毎年同じではありません。国や各県の農業試験場から次々に、今までのものよりも改良された新しい品種が誕生していますので、そうした品種の良い性質を取り入れてもっと良い品種を創り出すために、かけあわせをする両親を決めてかけあわせをします。

 良いものを選び出す方法ですが、たとえば、稲を育てるときにわざと寒くしたり病気を出したりすることで性質の良い悪いを見つけ出し、良いものだけを選び出していくというやり方はぜんぜん変わりません。ただ、性質の良い悪いがもっとうまく見つけられるように、稲を育てて試験をする時の環境を、前の年の結果を反省しながら毎年少しずつ改良しています。

 また、品種改良のねらいが今までと別のものになると、選び方を新しく考え出さなければなりません。たとえば、・・・・・

 今の米作りは、タネを、土と肥料を入れた箱の中にまいて苗を育て、その苗を田んぼに植えるやり方です。米作りの仕事の中で、苗作りや田植えには手間と費用がかかります。そこで、手間と費用をかけず、なるべく安くお米を作る方法の一つとして、タネをじかに田んぼにまく方法があります。これを「じかまき さいばい」といいます。

 山形県の場合、「じかまき」は、田植えをするより、2週間ぐらい早く田んぼにタネをまくので春の寒い時期でも芽が出る品種でなければなりません。また、「しろかき」をして、ドロドロになった田んぼにタネをまく場合は、タネが土の中に、うまってしまうので、酸素が不足してても芽が出るものでないとダメです。

 それから、「じかまき さいばい」は、田植えのように苗を土の中にさしこむのではなく、土の表面の浅い所にタネが落ちるので、「じかまき」して稲が生長した場合、土から上は、ぐらぐらしてたおれやすくなります。そこで、根が土の奥深くまでのびていって、稲のからだ全体を支えることができる品種を創らなければなりません。

 このように、「じかまき」をした場合に、うまく生長してくれる稲を品種改良して創り出すには、田植えをして作る品種を創り出す場合とちがって、いろいろな新しい性質が必要になるのです。

 そうなると新しい性質の良い悪いを見つけ出すために、選び出す方法を工夫しなければなりません。

 それから、新しい品種改良の方法としてバイオ技術を使った方法があります。これについては、この質問集の「バイオ技術」のコーナーを見てください。

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