[質問]

 「ワラ」「モミ」「ヌカ」など、稲の中で「米」以外の部分の利用法を教えてください。

[答え]

 参考書としては、江戸時代の農書に、「そもそも米に徳があることを世間の人は一応知っているが、どれほどのものなのかをはたして知っているだろうか」という書き出しで始まる『米徳糠藁籾用法教訓童子道知辺』
http://www.ruralnet.or.jp/books/nose101/nose101.htm
があります。

『日本農書全集第62巻 農法普及2』に所収。農文協刊
http://www.ruralnet.or.jp/zensyu/nosyo2.htm

 これは、文久三年(1861年)に三浦直重が著したものです。寺子屋などで米の徳である「ヌカ」「ワラ」「モミ」の用い方を子どもに教えるときの教科書として使われていました。米を、精白した米だけでなく、「ワラ」「モミガラ」「ヌカ」といったものがいかにすぐれているか、食べ方、加工、暮らしへの利用が事細かに書かれています。もちろん、現代語に訳されており、訳文・注記・解題付きで誰でも読むことができます。

 この本の中で、「ヌカ」については
○素肌を洗う
○ものにくっついた油を洗い落とす
○ヌカ床などを作り、漬け物を作る
○紺屋で炒りヌカに糊を混ぜて染め抜きに使う
○ヌカとまぐさを混ぜて馬の飼(かい)にする
○炒って小鳥のえさにする、畑のこやしにする
○ヌカを袋に包んで井戸掘りの錐の穴に詰めておくと清水が沸き出す
などなどの活用法が説かれています。

 「モミ」については
○ものを箱などに入れる時、クッション代わりに使う
○湿気取り
○道路の修理
など、

 「ワラ」については、
○たたみ
○米だわら
○屋根
○ぞうり
などの利用法が書かれています。

 さて、現在の「モミ」「ワラ」「ヌカ」の利用法としては、

[モミ] 肥料・ニワトリのヒナの強化飼料 など

[ワラ] なわ・むしろ・たわら・家畜の飼料・肥料・建築資材・寝具・食品包装材・敷物・園芸資材 など

[ヌカ] 漬けもの用・野菜のあくぬき・ぬか袋(洗顔に使うと保湿効果があって肌によいほか、漆器や家具・柱のつや出し効果があります)・肥料

※ぬか油の加工品:
  食用油・クリーム油・石鹸・グリセリン・頭髪油 など

 他に「灰(はい)」があり、
[灰] 肥料・火鉢の灰・あくぬき など

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