[質問]

 古いお米は、なぜ人気がないの?
[答え]

 米を保存している間は、米の中のおもな成分の中で、たんぱく質やでんぷんにくらべて、脂質の分解がもっともはやく進んでしまいます。

 米の品質が落ちていく目安として「脂肪酸度(しぼうさん ど)」というのがよく用いられます。脂質が分解して、脂肪酸度が高くなると、古米特有のにおいが発生したり、米が硬くなってしまうので、品質が落ち、ねばりの少ないごはんになってしまいます。これは、古米になると、米の中の水分が低くなるのも原因です。

 モミのままよりも玄米の状態で保存すると脂肪酸度が高まりやすく、また、保存している間の温度が高くなった場合に、脂肪酸度が高まります。また、モミがらをむく時に、機械で玄米の表面をキズつけてしまった米が多いと脂肪酸度が高まり、品質の落ち方が大きいのです。

 このように、収かくしてから保存している時間が長いと、味が落ちやすいため、新米にくらべて、古米は人気がなくなってしまうのです。

 それでは、「新米」はいつまでかというと、「米穀(べいこく)年度」という制度があり、これによれば11月1日から次の年の10月31日と定められているので、次の年の新しい米が売り出されるまでが新米ということになります。

 しかし、これは制度上の言い方であって、実際には秋・冬・春を越して、しっけの多い梅雨の時期になると味が落ちます。昔、虫がついたり、カビがはえたりしたのでクロルピリンという薬で米を消毒をしたのもこの時期です。米を売る仕事をしている人の間では、梅雨をすぎたものを古米といいました。

 しかし、最近は、米を低温で保存するようになり、昔ほど、「新米」と「古米」の味の差はなくなりました。

 新米がおいしいのは、とれたてだからあたりまえ、逆に、ねばりが少なく、さらりとたきあがる古米は、おすしやピラフ、チャーハンに向くのです。こうした、ごはん以外の料理を出すレストランやおすしやさんでは、おいしい古米を米屋から届けさせるところもあるとか。古米をうまく利用しているところもあるのです。

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