[質問]

 お米ができるまでに「工夫」していることを教えてください。
[答え]

 お米作りでは、1つ1つの田んぼの土に合わせた作り方があることと、毎年の天気が同じではないので、それに合わせた作り方をしなければなりません。

 農家の人たちは、「うちの田んぼ」はどういう田んぼか知っていて、その田んぼに合った作り方や工夫をしています。また、天気の変化にも気を配って、季節はずれの天気がきてもイネが元気をなくさないように気をつけます。

 イネが元気に育つ土にするために、「土の改良用の肥料」を与えます。

 元気な苗をつくるのも大切なことです。温度をよくみて、暑くなりすぎたり、寒くなりすぎたりしないように注意します。

 それから、じっさいにイネの「なえ」を田植えする時に工夫することは、だいたい2つです。1つは、暖かくて、風がない日に植えることです。山形県の場合、5月に入り、平均気温が12〜13℃を越えれば、イネを植えても大丈夫です。ただし、太陽が出ない寒い日や、強い風がふく日に植えたりすると、せっかく植えた「なえ」の葉が傷ついたりして、ひどい時には、かれてしまうので、天気の良い日を待って植えるように気をつけています。天気を見ながら田植えの準備をしなければならないので、「なえ」の育て方や、仕事のスケジュールの立て方には、注意します。

 田植えをするときの2つめの工夫は、じっさいに植える時には、田んぼに植えられる「なえ」の本数を調節することが大事です。田んぼに植えるイネとイネの間が、あまり広すぎると、「くき」の数が、たりなくなったり、「もみ」が少なくなって、お米があまりとれなくなってしまいます。

 また、田植えをする時は、4本〜5本のイネをまとめて1カ所に植えていくのですが、1カ所に一緒に植えるイネの本数が多すぎると、「くき」が細くなって、お米が実る時期に倒れてしまい、品質の良いお米ができません。

 そこで、1平方メートル(=たて1m×よこ1m)の面積に、植える場所が22〜24カ所くらいになるようにして、この22〜24カ所の合計で、80〜120本のイネが植えられるように調節しています。
 ※(22〜24カ所)×(1カ所4〜5本)=88〜120本になりますね。

 農家の人は、機械を使って植えますので、機械を調節して、1坪(つぼ)に70カ所から80カ所植えられるようにしています。あまり多くすると、病気が発生しやすくなったり、イネどうしの葉がじゃまをして、のびのびと育ちません。これでは、イネがじゅうぶんにお米を作れなくなり、収量が減ってしまいます。

 一番大切なことは、お米を作る農家の人が、「今お米はどんなふうに育っているのか」と、イネの成長の様子を調べるために、いつも田んぼを見回り、イネが、今、何をしてほしいのかを思いやることです。

 イネは、動物とちがって、「おなかがすいた」とか、「おなかがいたい」などと鳴き声をあげて自分から教えてはくれませんね。ですから、農家の人は、注意深く、イネが栄養不足になっていないか、病気にかかって苦しんではいないかを、自分の目で確かめて、知る必要があるのです。

 田んぼのイネの様子を毎日観察して、成長記録をつけたりして、田んぼに水を入れる時期や、田んぼから水を出す時期だとか、肥料を与える時期だとか、病気や害虫が出たら、くすりをまく時期などを、よく考えて、グッド・タイミングを見はからって、おこなっています。

 夏の間いつも、田んぼを見回りながら、どうすれば秋においしいお米が実るかを考えて、今、田んぼのイネは何をしてほしいのか、を思いやること、それが米作りには一番大切なことなのです。

BACK  質問集に戻る