[質問]

 品種改良はどうやってやるのですか?

[答え]

  どんなふうに品種改良をしているかというと・・・。

<1>かけ合わせをして雑種をつくる

 イネは、ふつうは、自分と同じ子孫を残そうとするので、「はえぬき」のタネからは「はえぬき」が、「コシヒカリ」のタネからは「コシヒカリ」が穫れます。そこで、たとえば「はえぬき」と「コシヒカリ」の良いところを合わせ持った新品種を作ろうとしたら、これらをかけ合わせることから始めます。

 品種を作る第1歩は、このようにして雑種を作ることなのです。雑種をつくるためには、母親となる品種のイネに、父親となる品種のイネの花粉をふりかけます。

 母親となるイネの穂を、おふろよりちょっと熱いお湯に、5分間つけます。そうすると、イネの花の中のめしべは生きているけれど、おしべの中の花粉は死んでしまいます。そこで、死んでしまった花粉の代わりに、新しい父親となるイネの花粉をかけてあげると、雑種ができます。

<2>良い性質をもっているか調べて、いいものを選ぶ

 そうやって生まれた雑種のタネをまいてみると、それぞれいろいろな特徴を持ったイネが生まれてきます。大きいもの、小さいもの、たくさんお米が穫れるもの、ちょっとしか穫れないもの、寒さや病気に強いもの、弱いもの・・・。人間でも、同じ両親から生まれた兄弟でも、顔や声や性格が違うのと同じことなのです。

 この中から、良い性質をもったイネを選んでいくわけです。

 良いものを選ぶために、いろいろなテストをします。寒さに強いかどうか、冷たい水のかかる田んぼに植えて調べたり、稲のかかる病気(いもち病という、とてもこわい病気)に強いかどうか調べるために、病原菌(病気を起こすバイ菌)のたくさんあるところに植えてみたり、たくさんお米がとれるかどうか調べたりします。

<3>おいしいかどうか食べてみる・よその土地にも植えてみる

 そうして、同じたねが穫れるようになってきたら、おいしいかどうか、実際に食べて選びます。そして、それが、ほんとうに毎年同じように良いか、それから、生まれた場所だけでなく、よその地域(土や気象条件などが違うところ)で栽培したときもよいかどうか、何年間か繰り返し植えて選びます。

<4>新しい品種のたねを増やす

 このように選んできて、本当に良かったものが新しい品種になるわけですが、新しい品種として、農家の方に作ってもらうためには、たくさんタネを用意しなければならないので、できるだけ多く増やします。

<5>品種改良は10年がかり

 品種改良には、10年はかかります。品種改良は、将来を見通した長い長いお仕事なのです。 ですから、いつも、10年先にどんな品種がほしいといわれるか想像しながら、品種改良の仕事をしています。

品種改良の流れを説明した図を見たい人はこちらをどうぞ。
下の図をクリックしてください。大きな図が出ます。


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