エコエリアやまがた
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全県エコエリア構想とは?
山形県農林水産業振興計画での位置付け

 「山形県農林水産業振興計画」は、山形ならではの個性と多様性をもった本県の農林水産業と農山漁村の特色を活かしながら、山形県農業基本条例(平成13年10月条例第52号)が目指す「活力ある豊かな農業県」を実現するため、概ね10年間の本県農林水産業と農山漁村が目指すべき方向と施策展開の方針等を明らかにするものです。
 また、本計画は「やまがた総合発展計画」の実現を図るため、農林水産分野における具体的な施策の展開内容を定めるものです。
現在の計画は、平成27年度を目標年次とする計画です。

 「全県エコリア構想」は、山形県農林水産業振興計画の4つの基本目標の1つ、「環境と調和した農業の展開と競争力の高い農林水産業経営の実践」のなかに位置付けられ、環境と調和した自然共生型の農業を進めるため、山形県の全ての農家が、堆肥等を活用した土づくりを行いながら、農薬や化学肥料の使用量を減らし、人の健康と環境の保全に配慮した方法で農産物を生産する取組を推進する構想です。


山形県農林水産業振興計画の施策体系

1 環境と調和した農業の展開と競争力の高い農林水産業経営の実践
○ 環境と調和した自然共生型農林水産業の推進
○ 多様な担い手の確保
○ 消費者が求める農林水産物の生産振興
○ 農産加工等の農林水産業を核とした新たな産業創造
○ 価値創造型の試験研究と技術支援
2   信頼をつくる生産流通体制の確立と多様な流通チャネルの構築
3   消費者と共に創る新しい生活スタイルの提案
4   集落機能の再生と都市との共生・対流による農山漁村の活性化



《山形県農林水産業振興計画の一部抜粋》

I 環境と調和した農業の展開と競争力の高い農林水産業経営の実践

1 環境と調和した自然共生型の農林水産業の推進

(考え方)
 本県は、最上川をはじめとして自然が豊かで住みよい環境のもとにあります。このような貴重な資源である自然環境に対する県民の意識の高まりから、環境保全に対する取組みが進められています。
 農林水産業部門においても、山形の豊かな自然を活かし、将来に向けて持続的に生産活動を継続していくためには、生産者の環境に対する認識を高め、環境負荷を極力軽減した持続性の高い農業生産方式の導入や堆肥等の地域有機性資源の利活用など具体的な取組みを一層進めることにより、「自然と共生する農業やまがた」をつくっていく必要があります。
 そのため、養分に富み、土を活性化する堆肥を土づくりに活かしながら、おいしくて栄養豊かな、農薬や化学肥料の使用量を抑えた安心感のある農産物の供給を目指した「全県エコエリア構想※1」を推進します。さらに、「有機性資源の確保から耕地への還元」が一つのサイクルとして行われる地域内循環システムを確立していきます。
 そして、このような取組みを県内や県外の消費者に知らせることにより、消費者に支持される県産農産物のブランドの確立を目指していきます。
※1 全県エコエリア構想 畜産堆肥等の有機性資源を活用した土づくりを行いながら、化学肥料や化学合成農薬を2、3割以上減らした農産物の生産を県内すべての地域で取組む構想


1−1 全県エコエリア構想の推進

目標値

指 標 名 平成16年
(現 況)
平成22年
(中間年)
平成27年
(目標年)
販売農家に占める環境保全型農業を
実施している農家数※1の割合(%)
15 45 70
※1 有機性資源の活用を行いながら、化学肥料や化学合成農薬の使用量を2、3割以上減らす生産方式に取組む農家数


(1)耕畜連携による全県エコエリア構想の推進

(具体的な取組み)
 「全県エコエリア構想」を実現するため、環境負荷軽減に向けた取組内容や努力目標を設定するとともに、施肥・防除技術等の生産技術の産学官の共同研究開発と技術の普及により、県内農業者が環境保全を重視した生産活動に取組むための条件整備を進めていきます。また、このような持続的な農業の担い手としてエコファーマー※2等を積極的に育成していきます。
 農産物の生産農家と畜産農家の連携を円滑に進めるための調整組織を整備し、生産農家のニーズに対応した優良堆肥を供給するための堆肥の成分分析と成分表示を徹底しながら、堆肥の需給調整を行っていきます。
 さらに、エコエリアから生産された農産物の統一ブランド化を図ることにより、「山形県=自然と共生する環境保全型農業の先進県」のイメージを定着させ、消費者の信頼と共感に根ざした「やまがたブランド」を形成していきます。
※2 エコファーマー 法律に基づき、堆肥による土づくりと化学肥料や化学合成農薬の使用の低減を一体的に行う生産方式の導入計画を知事から認定を受けた者


(施策)
「エコエリアやまがた」の推進
・「エコエリアやまがた推進協議会」による環境保全型農業の実践に向けた農業者に対する啓発
・エコエリアとしての取組内容及び努力目標を定めた「エコエリアやまがた環境規範」の制定
・減化学肥料等の環境負荷軽減に向けた努力目標の設定と農家の意識向上
・環境保全型農業の全県的な展開に向け、先行して取り組む市町村に対する支援
・農業者ぐるみでの環境保全に向けた先進的な営農活動
・消費者理解の醸成に向けた生産者消費者交流活動の実施
耕畜連携による優良畜産堆肥を安定的に供給する仕組みの構築
・堆肥の品質の均一化に向けた堆肥の成分分析の実施
・堆肥の成分表示と、耕種農家の需要に対応した優良堆肥の供給
・優良堆肥の生産貯蔵拠点施設や高性能堆肥散布機の整備
・農産物の生産農家と畜産農家の連携を進め、堆肥の需給調整を行う組織の設置
・農家に代わり堆肥の運搬・散布を行う受託組織の育成
全県エコエリアを可能にする施肥・防除等の生産技術確立のための産学との共同の試験研究、実践型人材の育成、成果の速やかな普及
自然共生型の農業の生産・加工・輸送・販売に係わる幅広い企業の育成支援
生ごみ等の有機性資源による地域循環システム構築の支援
木質ペレット※3やバイオディーゼル燃料(BDF)※4等の環境負荷の少ないエネルギーを利用した生産活動の推進
生態系の保護など環境と調和した取組みの推進
・多様な生物との共生の空間であるビオトープ※5の整備や冬期湛水と不耕起、減農薬や無農薬などを組み合わせた生物生育環境をつくる取組みの支援
・多様な生態系や良好な水環境の向上に向け、農地や農業用水などの資源を地域で保全管理する仕組みづくりの支援
環境保全型農業で生産された農産物を広くPRしていくための情報の発信

※3 木質ペレット 林地残材や製材工場で発生する端材、おが屑等の木質資源を粉砕、圧縮し成型した固形燃料のことで、農業用ボイラーの燃料としての利用も期待されている。
※4 バイオディーゼル燃料(BDF) 廃食用油等からつくられたディーゼルエンジン用の燃料。軽油に比べ、硫黄酸化物が発生しない、黒煙の排出量が3分の1に減るなどの特性がある。
※5 ビオトープ biotope 動植物の生息空間のこと。ドイツ語で生物を意味する「ビオ」と場所を示す「トープ」の合成語。


(2)有機農産物、特別栽培農産物等の生産拡大

(具体的な取組み)
 今後の農産物市場において、有機農産物※6や特別栽培農産物※7は、環境貢献や安全性等を訴求した認証農産物として高い需要が見込まれ、今後、所得拡大を目指す農家が選択していく一方向として期待されています。
 このため、試験研究機関における環境保全型農業技術の開発を一層推進するとともに、先進的な取組みを行っている農業者の実践事例を発展させながら多様な生産技術を蓄積し、県内の産地全体へ波及させ、有機農産物、特別栽培農産物等への農業者の取組みを支援していきます。
 また、消費者グループ等が有機農産物等を生産する農業者を支持し、金銭面や消費活動を通して支援するCSA(Community Supported Agriculture)制度やトラスト制度を推進しながら、農業者が有機農産物等の生産に取組みやすい環境づくりを進めていきます。
※6 有機農産物 土づくりを行い、化学肥料、化学合成農薬、化学合成改良資材を使用しない栽培方法を一定期間(多年生は収穫前3年以上、それ以外は播種または植付け前2年以上)継続したほ場で生産された農産物
※7 特別栽培農産物 化学肥料、化学合成農薬の両方を5割以上削減した栽培方法により生産された農産物


(施策)
有機農産物や特別栽培農産物の安定生産技術の開発と体系化、農家への技術移転
栽培履歴情報の公開等による有機農産物、特別栽培農産物等のブランド化
有機農産物生産を消費者が支持、支援するCSA制度やトラスト制度の推進


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